2016年3月31日木曜日

【3月31日(木)】 出会いもあれば別れもあるなんて 誰かが決めた季節に [住民7日目]

年度末。
役所関係でお世話になった方々が、異動になったり退職したりしてしまう。

協力隊の担当者さんをはじめ、よう気にかけてくださった和泉支所の方々が。
小学生えいご教室や穴馬紙すきや、色々と関わらせていただいた公民館職員さんたちが。
突然遊びに行っても受け入れてくれた、保育園・小中学校・児童館の先生がたが。
デイサービスの催しなどに呼んでいただいた、社協(社会福祉協議会)の職員さんが。
たまに訪れてはコーヒーを啜りながらお喋りした、消防分遣所の方が。

知らないだけで、まだ他にもいらっしゃるかもしれない。

「そこに行けば会える存在」だった人たちがいなくなるというのは、寂しいものだ。
とはいえ別に、もう二度と会えないわけではない。
ふらりと遊びに行ったり、逆に来てくれたり、行事や催しで顔を合わせたり。そうして交流は続いていく。

別れがあり、同時に出逢いもある季節。
交友関係が少し拡がるというのは、それはそれで楽しみにしていよう。

多くの人の新たな門出に、温かな春の追い風が吹いている。


【3月30日(水)】 少年老い易く学成り難し [住民6日目]

一昨日の「地域資源レシピ研究会」の様子は、福井新聞さんが掲載してくれていた。いつもありがとうございます。

日中は事務局の引き継ぎ、三日目。支払い関係のデータ入力や書類づくりやコピー取りやJAでの振り込みや。
数字を追ったり細かい作業をするのは神経を使うが、おもしろさもある。
いよいよ明日からは、ひとりで事務しごと。分からないことだらけなので、聞きながらやっていくけど。不安だ。


色々やってるうちに、あっという間に一日が過ぎる。
夕方からは猟友会の臨時総会。理事と監事の選出や、有害獣捕獲従事者証の交付や、諸々の話や。

僕が今年度できるのは、わなのみ。ベテランの先輩方に付いて、教わっていきたい。
生活が落ち着いたら猟銃の所持許可取得に向けて動き、それから銃の扱いに慣れ、三年経てば従事できるようだ。


引き続き、特産物活性化協議会の会合。今年度の収支決算や、来年度以降のことや、諸々の話や。
こういった交付金事業、行政の絡むものというのは関わったことが無いので、勉強になる。

僕が担っていくのは事務的な補助とはいえ、それはつまり事業の全体像を把握しておらねばならず、
細かい部分も理解していなければ、きっちりとした仕事を遂行することはできない。
事あるごとに尋ねればできるかもしれないけど、それではスムーズに進まない。
お金の出し入れや管理をするということもあるし、地味な立場ながら、責任は重い業務だ。

そして付きっきりで教えてくれるような人がいるわけではないから、自分で積極的に学んでいく必要がある。
相変わらず不安は大きい反面、楽しみに思っている自分がいるのも、また事実。


2016年3月29日火曜日

【3月28-29日(月-火)】 僕の目の前に横たわる 先の知れた未来を 変えてみせると この胸に刻みつけるよ [住民4-5日目]

3月28日(月)

4月からの職場となる、和泉地区特産物活性化協議会の事務局。月に十五日間の勤務で、経理的な部分や雑処理などを担う。
事務局員としては僕ひとりとなるので、できる限りの引き継ぎをさせていただく。というわけで今週から職に就くことに。


とはいえ今日は「地域資源レシピ研究会」の日。
埼玉県の高級イタリアンレストラン総料理長を講師に招き、和泉の山菜の可能性を模索するのだという。


日中は和泉のお母さん三名にもご協力いただき、


今が旬、ふきのとうを中心に調理。


ミキサーにかけ、


ジェノベーゼをつくる。左が茹でたもので、右が生のもの。こんなにも色に違いが出てくるとは。
前者はまろやかで口当たりが良く、後者は素材の苦みと香ばしさが残っている。


あさつき・にんにく・野カンゾウも茹でる。これだけでも美味しくいただけるのだが、


ディップして食べられるようにすることで、旨みは倍増する。
あと、バゲットにも乗せて食べられるように用意。


夜は地域の方々を招き、シェフによる講演及び試食会。


40人近くが集い、舌鼓を打ち、和泉の資源の可能性を再確認する。


ほぼ完食となる盛況ぶりであった。


終了後は「喫茶INOUE」で、協議会メンバーとシェフと僕で軽く食事。
ビジネス的な話には一ミリも入れないので、僕はひたすら福井新聞を読んでいた。
相変わらず当たり前のように室内で・非喫煙者の前で喫煙する習慣とか、家まで近いとはいえ車で来てるのに飲酒するとか、
日本的・田舎的な因習に胸やけしつつ。僕はいったん家に帰って自転車で来て押して帰りましたけどね。


3月29日(火)

引き継ぎ二日目。事務的な処理、主に支払い関係の書類づくりなどを教わる。
国からの交付金で運営される事業なので、項目など正確に起こさないと、やり直しになったり面倒なことになったりするようだ。
関わりの深い 国の出先機関は、だいぶ細かいらしい。一例を聞く限り、アホなんじゃないかと思うようなものもあった。

事務作業や細かい処理自体には、さほど抵抗は無い。社会人に成り立ての頃は事務屋だったし。
ただ当事業が特殊であり始まったばかりということもあり、関係者全員が暗中模索の状態、
ゆえに僕のすべきことがキッチリと定まっていない。加えて、
受ける指示が曖昧だったり、引き継ぎに際してネガティブな言い方をされたり、それは僕がすべきことなのかと疑問に思ったり、
本業以外の部分で不安にさせるものが、既に多く出てきている。
いずれ、内部あるいは外部の人に対してキレることがありそうだ。それはそれで、楽しみではある。

自分の月給より、きのう招聘したシェフへの謝礼金の方が高いらしい。それは「持ってるモノ」が違うから仕方ないか。
事業自体はおもしろいと思うけど、きのこや山菜に対して、未だ大して興味を持てない自分がいる。徐々に変わっていくのか。

今後への不安は、九割ほどを占めている。


ご近所のお母さんが、手料理を差し入れてくれた。鶏肉入りのひじきと、ヤーコンのきんぴら。超うまい。
変に気取った商品よりも、こういう「ふつうの家庭料理」の方が個人的には好きだ。
世間的にも、こっちの方が案外、購買欲をそそられるかもしれないね。

今後への不安、八割五分。


2016年3月27日日曜日

【3月27日(日)】 守るべきものがあれば [住民3日目]

着慣れないスーツを着て、大野市消防本部へ。


消防団及び防犯隊の辞令交付式に出席させていただいた。
厳かな式典のなか、二通の辞令を恭しく頂戴する。

その後は基礎教養と、訓練礼式を少し。
気を付け・休め・右向け右・左向け左・回れ右・右へ倣え・着帽時の敬礼、の基礎的な動作。
大学の警備員時代に研修でさんざっぱら練習させられたので、身体が覚えている。
こんな形で役に立つことがあろうとは。


屋外では、ホースを使用した演習を少し。巻いてあるものを伸ばし、着脱と放水の練習。

水害・土砂災害・雪害など、田舎ならではの危険は日常に潜んでいる。
何も起こらないことを祈っているが、万が一の際には出動し、和泉の・大野の役に立つのだと、誓いを新たにするのであった。