2016年10月22日土曜日

【10月21日(金)】 Seeing is believing [住民211日目]

午前中は、協議会の事務仕事。


きのう来てくれた自転車旅行者。今日は休みにし、もう一日、滞在してくれるという。


というわけで僕も午後は休みにし、連れて周ることに。
道の駅九頭竜で、まいたけ弁当・からあげ・じゃがいもの煮っころがし・とち餅を食する。
どれも美味しいと、気に入ってもらえたようだ。

郷土資料館を訪れて和泉の化石や歴史に触れ、コーヒーを淹れていただき少し滞在。


街へ下り、越前大野城へ。

徳川時代の歴史に精通している彼。
館内の展示スペースでは、鎧や武具や駕籠(かご)など、なかなか興味深かったようだ。


お城の外観を臨んだことはあれど、天守閣へ上るのは初めてという。
年に10回くらいは天空の城が現れる、ということも教えておいた。

お清水(しょうず)で湧き水を口にし、和泉へ戻って児童館へ。
子どもらは最後の二人が帰るところだったが、先生とお話ししてもらう。


「喫茶INOUE」で、カツ丼をいただく。
これまた美味しい、自転車で長距離を漕ぐエネルギーが補給できたと、たいへん気に入ってもらえた。


彼は自宅待機し荷物をまとめるなどし、僕は消防団の夜間訓練、十一回目。
今日は水を上げ、最初から最後まで通しての練習を三回ほど行う。

いちばん難儀なのが、やはり放水。
筒先を上手いこと腰骨に乗せないと、腕に無駄な重みがかかり、ツラくなる。その後の動作にも支障が出てくるのだ。
水圧に負け、ふらついてしまう回もあった。こんなんではダメだ。


僕以外の4人は、扉の開閉も揃えなければならない。これが、だいぶ難しいようである。
その間、僕は部分ぶぶんの確認をしたり、指導を受けたり。


帰宅後、旅行者と軽く宴を。夜に語らう相手がいるというのは、良いな。
日本のビール、大野市の銘菓・けんけら、大野の日本酒。これらも非常に美味しいと、気に入ってもらえた。


「都市部ではなく こういった小さな地域に暮らして、どういったところが良いと思いますか」
と、出逢ったうちの3名ほどに訊いていた旅行者。というか通訳したけど。

やはりというべきか、漏れなく「人」であった。
食べものなど分け合ったり、雨のときは代わりに洗濯物を取り込んでくれたりと、お互い自然に助け合う。
みんなよく知った仲で、顔を合わせれば挨拶してお喋りして笑い合って、という日常がある。
後者は僕のだが。そんな田舎に、いつか自分も住みたいなと言ってくれていた。

自然・食べもの・場所・文化・人など様々なものを、初めてのことを、楽しんでもらえたようである。
和泉・大野は すごく良いところだねと気に入ってくれたので、嬉しく思う。


2016年10月21日金曜日

【10月20日(木)】 Where there is desire There is gonna be a flame [住民210日目]

日中は協議会の事務仕事。細々とした庶務雑務や、地区内に書類を配達するなど。

夕方、自宅にはアメリカからの訪問者。自転車旅行者向けのサイトを通じ、宿泊要請があったのだ。
今年は、これで6組目くらい。寒くなるし、今シーズンはこれで最後になるだろうか。


平成の湯で温泉に浸かったら、操法大会に向けた消防団の夜間訓練、十回目。
せっかくなので、見学してもらった。

今日は水を上げずに、動きや筒先の構え方などを重点的に練習。


1番員である僕は真っ先に火点へ向かうため、他の隊員の動きは正直よく分からない。
が、今日は3番員と4番員の様子を見ることができた。


かっこいい。


街へ下り、「てんやラーメン」で遅めの夕飯。
好物だとのことで、辛めのネギラーメンを気に入ってもらえたようだ。

喋っているなかで、上手く英語が出てこず、もどかしさを感じる場面が何度かあった。
協力隊の活動についてや、九頭竜伝説について、来るアメリカ大統領選についての話など、
ちょっと込み入ると尚更だ。こうして たまの英会話をすることで、思い出し、勉強になっていけば良いのだが。


2016年10月20日木曜日

【10月19日(水)】 生まれ来る子供達のために何を語ろう [住民209日目]

毎週水曜日は、より処の営業日。


今日も運営スタッフのお母さんが、お花を素敵に生けてくださった。


大入りとはいかないが、ぼつぼつと人が訪れては、お喋りを愉しんでいってくれる。


先日いただいてきた、新たな仲間たちが加わった。お洒落なテーブルに、


 
和の絵画に、


昭和の映画DVDが大量に、その他にも諸々と。ありがたいことである。
ちなみにDVDプレーヤーはまだ無いので、不要品を募集しております。


お持たせもたくさん。大阪のお好み焼きせんべいに、


富山のぎんなん餅というお菓子に、


飲料のギフトやおせんべいに、


梅干しの焼酎漬けに。
ありがたいことである。お茶請けに出させていただいた。


お昼ご飯は、お母さん方が持参してくださった。おにぎり、からあげ、天ぷら、ゆで卵、玉子焼き、漬け物など。
おいしくごちそうになり、満腹になり、残りは夕飯に持たせていただいた。ありがたいことである。


 
JAさんからハロウィンの飾りをいただいたので、掛けてみる。


そして、数名で折り紙に励む。ハロウィンに関するお化けや生き物などに挑戦し、


昨年、子どもたちにしてもらったように、ハロウィンツリーに提げていく。
今度の英語教室でも取り組んでもらい、もっと賑やかにしよう。


夕方、近所のお母さんから差し入れをいただく。粕漬に、かぼちゃの煮付け鶏そぼろ入り。
特に後者は、家庭の味・おふくろの味という感じだ。柔っこくて、うまい。


夜は、大野市学校再編計画についての説明会。市民にとって、いま一番の関心ごとといえるだろう。


福祉センターには、和泉の方々がたくさん集まった。


まず、教育長はじめ行政側の方々から、小一時間ほどの説明が。

児童数の減少・学校の小規模化が進行している。
多くの仲間の中で育ち人間力を養い、変化と競争の激しい時代を切り拓けるようになって欲しい。
なので、10ある小学校を2校に、5つの中学校を1校にする。メリットデメリットはあるが、良い面の方が多い。

端的にいうと、そのような考えのようだ。

【参考資料】
大野市小中学校再編計画(PDF)


19時から20時くらいで説明があり、その後は質疑応答。皆さんそれぞれ、熱い想いや質問を投げかける。

が、どうやら住民側の意見や気持ちは汲み取られず、対話もされず、強硬に計画が進められている、
というのが現状らしい。のれんに腕押しというか、あちらとこちらで、平行線を辿っている感じであった。
終了したのは、22時40分。



個人的には、和泉に学校を残して欲しい。都市部と違い、少人数の中で学び生きる子どもたちは、
たくましく・伸びやかで・超元気で・一人ひとりが輝いている。そんな姿を目の当たりにし、感動を覚えたから。
都会的な方向ではなく、小規模の良さ・田舎の素晴らしさを活かした教育を残していけないものかと想うのだが。

僕だって将来的には、できれば子どもを持ち、この和泉の地で育って欲しいと願っている。
しかしそのとき、この場所にもう学校は無い。スクールバスで一時間かけて通わせねばならないというのも、酷だ。

せっかく移住してきたのに、その大きな理由の一つが、潰えようとしている。


2016年10月19日水曜日

【10月18日(火)】 心は、空を裂く号令を聞いた [住民208日目]

昨日の研究会で形のできた、和泉ミネストローネ。
地区のお母さん方にご協力いただき、紅葉まつりの「ふるまい大鍋」用に仕込み作業をする。

主に、冷凍していたヤングコーンの皮むき作業。僕も一緒にやったが、その冷たさには、段々と手がかじかんでくる。


良い匂いが漂うのであった。


地区の方のお宅を訪ね、ロッカーを譲っていただいた。
普通のではなく、ガンロッカー。猟銃を所持するようになった以後、保管するためのものだ。
壁に五寸釘で固定されており、外すのに苦労した。猟友会の支部長にもご協力いただき、引き上げる。

こんど引っ越す家へ運び込み、壁に打ち付けた。
これで一歩すすんだものの、弾薬はまた別の保管庫に保存しなければならない。法令上。
こちらは、施錠さえできれば普通の金庫でも良いらしい。それくらい買えば良い話なのだが、
どなたか不要品をお持ちでしたら、お譲りいただけると大変に助かります。

引っ越して、住民票を移して、銃の所持許可申請をして、身辺調査ののち許可が下りて、
銃を譲っていただいて、狩猟登録をして。それで、ようやく冬の猟期に出猟できる態勢が整う。
近いようで、まだ遠い。仕方ないとは理解しているものの、手間や労力がかかり過ぎるな。


今日は暖かかったからか知らないが、へくさんぼ(カメムシ)が地区じゅうに大量発生していた。
ぶんぶんと飛び回り、独特の香りを撒き散らし、家々の壁や窓に斑点をつくり。

奴らは、どこからか室内にも入り込んで来る。


そんなときは、これが役に立つ。通称「へくさんぼキャッチャー」。
ペットボトルを軽くワクワクさんして、灯油を少し入れるだけ。臭わず退治できるので、田舎の必需品である。


先月、笛の関係で訪れた方たちから、写真と楽譜が届いたという。
さいきん吹けていないが(いつもそう言っている気がするが)、新曲を練習していこう。


別の写真も貰った。昨年度末、緑のふるさと協力隊を終える際に催していただいた、「ご苦労さん会」の様子だ。
「あの鐘を鳴らすのはあなた」をアカペラで歌わせられる悦んで歌う、佐宗 元隊員の姿。


夜は、消防団員。操法大会に向けた夜間訓練は、九回目となる。

いよいよ今週から、水を上げての練習。当然ながら、今までとは勝手が違った。
水が来るまでに自分の役割を済ませねば、という焦りから、おぼつかない部分が出てくる。
放水時に筒先を保持するのも、上手く腰に乗らず体への引き付けが足りず、腕に余計な負荷がかかってしまう。

当たり前だが、水圧は相当なもの。手を離してしまったり、結合が甘くホースが外れてしまったりすれば、
それは暴れ馬状態となり、周りの人が大怪我をするかもしれないのだ。

生半可な気持ちでは務まらない。真剣に、確実に、役目を果たす必要がある。


2016年10月18日火曜日

【10月17日(月)】 必ず手に入れたいものは 誰にも知られたくない [住民207日目]

和泉地区の食材を活用するべく、協議会で開催する「未利用資源研究会」。
日中はお母さん方や新隊員に協力いただき、食材を仕込んでいく。


九頭竜まいたけの生産過程で、普段は廃棄してしまうという「コロ」部分。


ほか、大量のニンジンやタマネギを刻む。事務補助の僕も、調理補助。泣きながら。


夜は、地区の方々を招いての試食会および報告会。

子ども英語教室も昇龍太鼓教室も篠笛の練習も、すべて月曜日の夜。見事に被らせてくれた。
いちおう本職である以上、こっちに出なければならない。まあ、恨み節を並べたところで不毛なだけだ。


20名ほどが集まる。


まいたけ・穴馬(あなま)かぶら・ヤングコーンなどを用い、洋風にしたミネストローネ。
大野の名産である里芋と、こちらも まいたけを使ったコロッケ。

どちらも非常に食べやすいし、うまい。特にコロッケは、すぐにでも商品化できそうな仕上がりであった。
今後、地区の経済に潤いを与えてくれるよう、形になっていくと良い。

スープは10月29・30日の「紅葉(こうよう)まつり」における「ふるまい大鍋」で、
コロッケは11月上旬のマーケティング調査で、それぞれ提供するようだ。味わってみたい方は、どうぞ和泉へ。


終了後、15分だけ昇龍太鼓教室に顔を出す。
本当ならば伝統継承のためにもフル参加したかったのだが、恨み節を以下略。

二回目となる今日は、曲目の一つを練習していたようだ。
既にカッコよく、ほぼ完璧に叩けている方もおり、遅れを取ってしまった。恨み以下略。


まだまだ、音が揃いはしないけれど。
みんな、この「ヤー!」がやりたくて しょうがないのである。


2016年10月17日月曜日

【10月15-16日(土-日)】 どこへでも連れて行こう 約束する とびっきりの旅を [住民205-206日目]

10月15日(土)

朝一番で、福井駅へ迎えに。
カナダ時代、一緒に英語を学んだ友だち二人が、訪ねて来てくれるのだ。


いまは神奈川と愛知に住む友人たち。
忙しいなか土日の弾丸で、それぞれ夜行バスと早朝バスに乗って。はるばる遠い福井まで、嬉しいことだ。

一年半ぶりと三年ぶりとだったが、こないだ会っているかの如くすんなりと、違和感なく再会。


福井市から大野市へ、40分ほど。徐々に田園風景になっていく様子を眺めてもらう。

お昼は、大野の街なかにある「梅林(ばいりん)」で、名物の醤油カツ丼と越前おろしそばのセットを食す。
さっぱりしていて美味しく、好評であった。


まずは大野の街なか散策。越前大野城の足下には、大正時代の手押しポンプ(復元)があった。初めて見た。


城の聳える「亀山」の遊歩道を、のんびりと15分ほどかけて上っていく。
陽射しは強めだが、少し風もあり、木々の陰に入ると心地良い体感。


城内の展示コーナーを周り、天守閣へ。
山に囲まれ外界から切り離された大野の街が、一望できる。


下山し、水の湧き出る「お清水(しょうず)」へ。
名水のまち、越前おおの。その湧水は、ひんやりしていて軟らかく、おいしい。


「はいから茶屋」で、おやつタイム。あまい。


城下町の「花垣(南部酒造)」で日本酒を試飲。大野市には4つの酒蔵があるが、そのうちの一つだ。
名水を使用したお酒は、口当たりがよく、非常に飲みやすい。


「越前大野駅」前の像。ゆきんこ、だったと記憶しているが定かでは無いし、いわれも知らない。
なぜ回転するのかも、謎である。

大野の街なかから和泉地区へ、30分ほど。徐々に山へ入っていく様子を眺めてもらう。
「道の駅九頭竜」で恐竜親子の咆哮を聞き、「九頭竜ダム」を見に行き、「平成の湯」で温泉に入ったら、


ほぼフルムーンの下を歩く。


そして「氏子若衆(うじこわかしゅう)」の、の打ち上げに参加。魚料理メインの「いな美」さんで、美味い料理とお酒とともに。
前にお話ししたところ、ガールフレンズも快く受け入れていただいたのだ。
昨年は父と自転車旅行者を引き連れ、今年は友人を伴い。嫌がるどころか歓迎し、歓待してくれる、寛大な人たち。

若衆代表のお宅で二次会も行わせてもらい、てっぺんまで。
みんなでめちゃくちゃ笑った。気兼ねせずラクにいられるし、すげー楽しいメンバーである。


10月16日(日)

翌朝。朝ごはんを買いに、道の駅の直売所へ。

ちょうど九頭竜まいたけの試食販売をしていたので、食べてもらう。
肉厚で歯ごたえがあり、炒めて塩コショウだけで充分にうまい。


汽車が来る時間だったので、撮影タイム。
日に5本、単線、一両編成、ワンマン運転。景色を愉しみながら、のんびり旅をするには最高である。

街へ下りて再びの花垣でお酒を買ってもらい、銘菓・けんけらをお土産に持たせ、福井駅まで送った。

一泊二日に内容を詰め込んでしまい、疲れさせてしまったかな。
でも「楽しかった」「また来たい」と言ってくれたので、嬉しく思う。
連れていきたい場所、食べてもらいたいもの、会って欲しい人など、まだまだたくさん。今度は長めの滞在で、ぜひ。

訪問者には、自分にできる限りのおもてなしをし、大野の・和泉の魅力をあるがまま伝えたい。
次は、誰が来てくれるかな。


前に「より処」の備品類を譲っていただいた、街の方のお宅へ。
使えそうな品々を、三たび引き揚げさせてもらうことができた。
(※リラックマは、もともと佐宗の所有物)


更には洗濯機など、僕が個人的に欲しいものもいただいてしまった。
猟銃を所持する関係上、いまの家では公安からNGが出てしまったため、4軒となりへ引っ越すのである。
(※コリラックマは、もともと佐宗の所有物)

ワーキングプアの身としては、必要な家電などを新たに購入する余裕は無い。
お譲りいただけるのは非常に助かり、大変にありがたいことだ。


夜。隣は岐阜県の白鳥(しろとり)へ、食事へ連れて行っていただいた。
カッコいい名前の中華屋さんで、


ラーメン・唐揚げ・餃子などごちそうになる。うまい。


二軒目は、軽くスナックで。
大人の世界というか、やはり僕は、こういうところには向いてないな。