2016年5月21日土曜日

【5月21日(土)】 皮肉で溢れた世界 不安と怒りの過渡期 [住民58日目]

この土日は福井市で、足羽(あすわ)川の繰舟(くりふね)体験における船頭のバイト。
県の河川課が主催で、「奥越前まんまるサイト」が請け負っている。故に、けっこう良い日当があたる。


天気は良いのだが、土手を歩く人は皆無に近い状態。開店休業だ。
4月の第一回目は祭も開催されており繁忙を極めたのだが、雲泥の差である。

けっきょく今日いちにちで、30名弱ほどの乗船だったらしい。
ヒマなときは「猟銃等取扱読本」を読んで勉強などできたので良かったが。


終わって和泉に戻ってすぐ、消防団の総会に駆け付ける。
皆さん忙しいのか、参加が十数名に対して委任状の提出が倍ほどであった。
そもそも和泉在住で無くなっている人もいるので、消防団員の根底が覆されている部分もあるのだが。


引き続き懇親会。猟友会もそうだったが、こちらもコンパニオンのお姐さん方を呼ぶんだね。

あまり馴染めなかったので、途中で帰った。
けっきょく親しい人どうしで盛り上がってしまうから、こういう会はヨソモノにとってツラい部分はある。
大勢の集まる場が未だ苦手で、自分から輪に入っていけない僕も、どうなのかとは思うけど。


2016年5月20日金曜日

【5月20日(金)】 やると決めたら背伸びはしない 体ひとつでぶち当たれ [住民57日目]

協議会の仕事に就いて初、4月分の賃金支払いの日。
事務局員は僕ひとりなので当然、自分の給与も自ら、農協で振込み作業をする。おもしろいもんだ。
月に15日間の臨時職扱いだから、大卒初任給の半分くらい。額面を見られるのが、ちょっと恥ずかしい気はするよね。


夕方は少しへ行き、お父さんがトラクターで耕してくれている脇で石拾い、そして今後の予定を打ち合わせる。
本職と副職で忙しなくて時間が取れず、天候にも左右されてきて、やるべき作業がけっこう切羽詰まっている現状。
苗づくりもお母さん任せになってしまっており、たいへん申し訳ない。
体がもう一つ欲しい、などと言っていても猫型ロボットは助けに来ないので、早朝や日没前にでも少しずつ進める必要がある。


夜は大野の街なかへ下り、ある会合に参加。

最近よく思うのだが、とかく社会には、人の話に耳を傾けない人が多い。
この会でも種々の集まりでも、和泉でも大野でも、福井でも東京でも、日本でもカナダでも、大体どこもそう。
自分の好きにしか物を言わなかったり、間断なく喋り続けたり、こちらの言葉を遮って割り込んできたり。どうかと思う。

僕にも直すべき点はあるのだが。あまり積極的に発言せず、話を振られたら語るというスタンスとか。
口を開いたところで朴訥としてしまうから、けっきょく聴いてもらえないし、想いは伝わらない。
幼少の頃から抑えてきたものは、沁みついてしまって変わらないのかもしれないけど。

ほら、けっきょく何を言いたいのか分かんねえや。
ちょっと疲れが溜まってきてんのかな。


2016年5月19日木曜日

【5月19日(木)】 いつかこんな自分の姿思い出して 笑い飛ばせたら [住民56日目]

「奥越前まんまるサイト」のお手伝いで、草刈りをすることに。


大野市の森政領家(もりまさりょうけ)という面白い地名に存する、通称「まんまるハウス」。
田舎暮らし体験に来た人などが、格安で宿泊できる施設だ。
刈払機を肩に提げ、敷地内で伸び育ってしまった雑草たちを薙ぎ払っていく。


お昼は街なかの「うおまさcafe」で、市役所の職員さんにごちそうしていただけることに。
4月の和泉支所歓送迎会でも訪れたが、ランチは初。魚料理がうまい。


大野市名物の醤油カツ丼付き。ただしサバのカツであるところが独特だ。うまい。
食後のコーヒーまでいただき、力が付いたところで仕事に戻る。


草の陰には、大きめの石や木や切り株が多々隠れており、なかなか思うようには進まない。
刃が欠けるという心配も さることながら、工具が跳ね返ってくる「キックバック」現象も怖い。怪我はしたく無いでな。
けっきょく夕方あたりまで、ほぼ一日作業となった。


良い天気で、気温もそれなりにあるなかでの作業は、けっこう汗をかく。
ハンドルを握り続けた手には、軽い震えがしばらく残る。
しかし ただひたすら機械を左右に振り続けるのも、たまには良いものだ。


正直、決して充分な額の報酬を得られるわけではない。
だが本職だけでは目も当てられない甲斐性である以上、副職を与えてもらえるのはありがたい。
いろいろ経験できるという点では、なかなか楽しい生活だなと思うのである。


2016年5月18日水曜日

【5月18日(水)】 貴方の代わりなんていないんだ [住民55日目]

一昨日に続き、今日も保育園にてエセ保育士。


天気は日本晴れなので、午前中はお外に出る。
泥んこ遊びをしたり、砂場でジャンプしては尻もちを付いたり、木の板でお家をつくったり、お花を集めたり、


お菓子づくりをしたり、


見つけたカエルさんと戯れたり、


お天気雨に はしゃいだり。とても素直で、よく笑い、超元気な子どもたちだ。

途中、柵越しに眺めるご夫婦がいたので少しお話しする。
県外から来たというお二人。向かいが道の駅九頭竜の駐車場なので、辺りを散策していたようだ。

「子どもが元気で、賑やかで良いですね。これで全部ですか?」
今年は9人です。少ないですけど、だからこそみんな伸びやかに育ってますよ。
「素晴らしいですね。どこかでは子どもの声がうるさい、なんて騒いでますけど」


お昼ご飯は、スパゲティミートソースとスープ。うまい。三回ほどおかわりさせていただいた。


絵本や紙芝居のリクエストをもらったので、色々と読み聞かせてみる。みんなそれぞれ、お気に入りの話があるようだ。


積み木のおうちをつくったり、


お絵描きしたりパズルをつくったり。
子どもの発想と行動は無限大。見ていて、遊んでいて、本当に楽しいね。

和泉保育園の9人みんな仲が良く、いつも一緒になって笑い合っている。
時には諍いも起きるが、大体「やーめーて」「ごめんね」「いーよ」で丸く収まる。かわいい。

そして年上の子が下の子をたしなめたり、世話を焼いてあげたりする場面には、年齢混合である環境の利点も垣間見える。
交友が基本的に同年齢で、大勢のなかに埋もれてしまう都会的な場よりは、こっちの方が良いな。と思う、個人的には。


「もってかえってね」と言って、女の子がくれた。上手に描けてるね、僕も嬉しそうに笑っている。
おうちに飾っておこう。


2016年5月17日火曜日

【5月16日(月)】 負うた子に教えられて浅瀬を渡る [住民53日目]

今日は一日、和泉保育園でお仕事。先生の不在時に代替えとして補助をする、言わばエセ保育士である。
今月から、月に二度ほど入らせていただくこととなった。新たな副職だ。


今年度の園児は、ぜんぶで9人。ほぼ極限に近い少子化状態といえる。
しかし、だからこそみんな きょうだいのように仲が良いし、一人ひとりが輝き、超元気に成長していく。


外ではお団子づくりをしたりお花屋さんを開いたり、中では走り回ったりお絵描きしたり絵本を読んだり。
僕も童心に返り、一緒になって遊んでいた。


泣いたフリしている子を、慰める三歳児。かわええ。


お昼には、調理師さんがつくるおかずが当たるとのことで、ご飯だけ持参した。
今日のメニューは、から揚げ・かぼちゃ・スープ。みんなと一緒にいただき、うまかった。


ご飯の後は歯を磨き、先生に紙芝居を読んでもらい、


お昼寝タイム。この間は保育士の方々も休憩、ではなく、
親御さんへの連絡ノートを書いたり、子どもの相手をしているときには出来ない仕事をしたりしている。


起きたら、おやつタイム。寝て食べてエネルギーを充填したら、また元気に活動するのだ。


三歳の女の子たちが描いて、プレゼントしてくれた。ピンク色で、髪が短いあたり、ちゃんと僕になっている。嬉しいね。

和泉っ子たちは、本当にかわいい。
本職としての保育士はとても務まる気がしないけど、たまに触れ合わせてもらうぶんには癒やされるし、楽しい。
人としてたいせつなことも、大小いろいろと思い出させてくれるしね。


夜は子ども英語教室、シーズンⅡの第5回。単語は前回に引き続き、スポーツの名前。
「Do you like ~?」「Yes, I do / No, I don't」の表現をつかい、ペアのカードを揃えるゲームをしてもらった。

ちなみに来週月曜の夜は、同教室はお休み。
「地域資源レシピ研究会」被らせてくれやがった同日程になってしまったためである。
本職の協議会の仕事として どうでも出なならんので、断腸の思いで休講とした。
その代わりに子どもたちと親御さんたちも同会に参加してくれれば、楽しくなりそうではあるが。


土日の新緑まつりで皆さんお疲れのため、篠笛の練習はお休み。

自宅には、親御さんからの差し入れ。夕飯のおかずの余りというが、ありがたい。
お肉を食べて、元気をチャージだ。


2016年5月16日月曜日

【5月15日(日)】 always his treasure and pride [住民52日目]

新緑まつり二日目は、脱輪した車をみんなで押し上げるところから始まる。


朝いちばんのステージでは、和泉小中学生による篠笛の演奏。青葉の笛保存顕彰会も、後ろでサポートする。
正規会員となった僕も一緒に、「さくら」「もののけ姫」「大きな古時計」を披露させていただいた。


そして会場を離れる。昨日は九頭竜楽しみ隊の そば処を手伝ったが、今日は道の駅九頭竜の そば処でバイトだ。


直売所には、けっこうな数のお客さんが入っていた。
麺の方には、お昼どきこそ人が途切れなかったものの、あとは それなり。


中華そばの気分だったので、まかないにいただく。
スープだけでなく そば出汁もブレンドされているので、実に良い味なのだ。けっこう美味いと、巷で言われている。


夕方には小一時間ほど中抜けさせてもらう。ステージの大トリは毎回、穴馬(あなま)民踊保存会が穴馬おどりを披露しているのだ。
和泉中学生も一緒に、正規会員となった僕も一緒に、「やんしき」「質調衣(しっちょい)ちょい」を披露させていただいた。
良い汗かいた。やっぱり、いつどこで踊っても楽しい。


道の駅に戻って副職を再開。そして、外でお姉さんが販売しているソフトクリームを、久しぶりに食した。
これも けっこう美味いと、巷で言われている。


まつりが終わってしまった会場へ行ってみると、閑散。
和泉支所の方々が片付けをしていたので、元協力隊としては少し手伝ってみる。


帰宅すると、きのう泊まってもらった自転車旅行者の置き手紙が。
自分がバタバタしていたので、ロクな おもてなしも出来ず申し訳なかった。
でも人との出逢いや食べものや温泉など、楽しんでもらえたなら良かったかな。

忙しない二日間だったけど、そのなかにも充足感があり、楽しかった。
10月末の紅葉(こうよう)まつりは、どうなるだろうか。楽しみである。


2016年5月15日日曜日

【5月14日(土)】 柳は緑 花は紅 [住民51日目]

濃淡に染まる新緑が鮮やかで、ちょうど見ごろの和泉地区。


この土日は「九頭竜新緑まつり」が開催される。
人口500人の小さなコミュニティに数万人が訪れる、大きなイベントだ。


一日目の今日は、九頭竜楽しみ隊のお手伝い。


特産である「九頭竜まいたけ」入りの、手打ちおろしそば。愛情がこもっていて、超絶品。うまいんすわ。
主に販売側で、受付やお渡しなどを担当させてもらった。


ステージイベントでは、毎回恒例の和太鼓やフラダンスやバレエや、


「越前大野ふるさと大使」と、ゆるキャラたちによるイベントなどが催される。


福井県内4市町の地域おこし協力隊が遠路を訪ねてくれ、連携事業ブースを出展。
「福井力 ~ふくいの魅力しっちゃいな祭~」として、昨年度には三度にわたり、県内各地で実施した。(第一回第三回
二日間にわたり、特産品の販売等をする。是非お立ち寄りください。


和泉地区婦人会の方々によるブースは、一番人気。


まいたけや山菜の天ぷらを、揚げたてでいただくことができる。


これがサクサクで、間違いない。超うまいのである。
楽しみ隊のそばと、婦人会の天ぷら。これを無くして、九頭竜まつりは語れない。


こちらの彼は、東京から訪れてくれた友人。
というか、昨年度の緑のふるさと協力隊同期の、太陽くんだ。なんと同郷の八王子から、まつりのために車で来てくれた。

そば・天ぷら・イワナなどの味覚を味わい、和泉の人たちとも交流してもらい、お土産にまいたけ弁当もたくさん買ってもらった。
前に来てくれたのは2月だったので、木々も寂しく、これといった見ものも無かった時期。
しかし今回は、360度を囲む鮮やかな新緑が拝める。東京には皆無な景色に、感動してもらえたようだ。


「後輩」である今年度の協力隊にも会ってもらう。どうやら同い年らしい。
新隊員も、本部で種々のお手伝いをしてくれています。


しかし、どうにも人の入りがイマイチな今回。天気も良いし、もっと ごった返すかと思いきや、割合ヒマであった。
なので、太陽くんと一緒に会場内を周ったり、今朝がた和泉に着いた自転車旅行者を軽く案内したり、
福井県の地域おこし協力隊連携ブースに顔を出したり、けっこう自由に動いていた。


今日の様子が新聞やテレビで報道されることで、日曜日には多くの来場者が訪れる。例年そんな感じである。
明日の入込数に期待したい、とはいえ、僕は主に道の駅九頭竜でバイトなのだが。

太陽くんは用事を控えているらしく、とんぼ返りしていった。まつりの時に来ますから、という約束を守ってくれた律儀な彼。
ディズニー修了旅行ぶりに会えて嬉しかったし、和泉の皆さんも喜んでくれた。
またいつでも、時間のあるときに遊びに来て欲しい。ありがとう!


永平寺町・高浜町・美浜町・若狭町・元協力隊の僕、で集合写真を撮ってみる。今日しか出展できない方々もいるので。
「緑のふるさと」にしても「地域おこし」にしても、協力隊なんてやるのは漏れなく変人である。みんな個性豊かで、おもしろい。
とりあえず一日、皆さんお疲れさまでした。


大野の街へ下り、協力隊10名にフランス人自転車旅行者も引き連れ、夕飯。「しもむら」さんで、大野名物・醤油カツ丼をいただく。
福井といえばソースかつ丼が名物であるが、さっぱりした初めての味は、皆さんにも好評であった。ありがとうございます。


ウチに宿泊の3名と自転車旅行者と、一緒に「平成の湯」で温泉に入る。
福井新聞を開くと、大野市の移住応援マガジン「オオノグラシ」の記事を掲載していただいていた。ありがとうございます。


佐宗家(借り家)にて夜の宴。ちょっと手狭だし、お手洗いが水洗式でないので申し訳ないが、合宿みたいで楽しい。
同じ福井県内とはいえ いちばん遠い、三時間かかるところから来てもらっているので、ゆっくり休んでいただきたい。
明日もよろしくお願いいたしますね。