2017年5月22日月曜日

【5月21日(日)】 壮大な景色をもっともっと 記録より記憶に残そう [車の旅23日目]

車の多い道の駅だったが、ちゃんと眠れた。
しかし5時くらいに起きてしまった。しばらく読書などして、朝活とする。


鳥取城かな、と思ったら河原城だった。すまん知らん。


朝日が気持ち良い。

砂丘、って路面に書いてある。おもしろい。

鳥取砂丘の駐車場は、無料で開放されている。
良心的だ、素晴らしい。どの観光地も、それくらいの寛容さを持ってくれるとありがたいけど。

さて、きょう訪れたのは、砂の美術館。昨日お風呂を優先したため、来られなかったのである。

新潟で再会した神奈川在住のカナダ時代の友人が鳥取に遊びに来た際、感銘を受けたという。ややこしいか。
さっそく、アメリカンな作品が出迎えてくれる。

それもそのはず、いま展示されているのは「砂で世界旅行・アメリカ編」。
内容は毎年ちがい、つくっては砂に戻し、また新たにつくってと繰り返しているのだそうだ。

スポンサー名が見切れていた。FUJITSU・ヤマト運輸・伊藤園である、念のため敬意を示して。
出資する賛同を得たというわけだな、サンドだけに。

世界各国から、19人の砂像彫刻家が集ったのだという。

全作品を写真に収めるということはしないので、全体像を。これは圧巻である。
それぞれ、アメリカの景勝地・歴史・音楽・美術・文学・スポーツなどがテーマになっている。

一つひとつ説明文を読みながら、じっくりと観賞していく。米史の勉強にもなるね。

お客さんは多かったが、みんなパシャパシャパシャパシャと、写真を撮るのに夢中。画面越しにしか作品を観ていない。
それはどうなんだ、現代人。自分の目というシャッターで、心のアルバムに綴じれば良いじゃないか。
上手いこと言えてないし。まあ愉しみ方は人それぞれだ。言うて僕も撮るよ、ブログ用と最低限の記録として。

このレタスの立体感とか、すごいよ。けっきょく写真では平面になってしまうので、伝えきれないが。
角度によっても姿を変えるし、よく見ると作家さんの個性も透けてくる。非常におもしろい。

どの作品も素晴らしく、どれも好きだ。でも特に気に入ったのはこちら、「ネイティブアメリカン」。
人・馬・衣装・岩・山と、全てが繊細につくりこまれている。

特に、この樹々の細かさといったら。
集中し丁寧に作業をする、作家さんの姿が想像できるというものだ。

もう一つ、「アメリカの文学~アンクルトムの小屋~」。
こちらも繊細であることに加え、ページごとに場面が配されているのが好み。

あと、この紙面の表現。しなやかさ・曲線美がすごい。ちゃんと文章も刻まれている。


砂の天敵である水を敢えて用い、ナイアガラの滝も表現されていた。


それにしても、どうやって制作したのだろう。ワイヤーかなんかでぶら下がって彫ったのかな。
と思い見上げてみるも、それらしい形跡は無い。係員のお姐さんに聞いてみよう。

どうやら、木枠内に固めた砂をピラミッド状に積み上げ、上から順に枠を外して作業するのだという。
まじか。僕がやったら、絶対に壮大なズレが生じるぞ。プロにのみ為せる業である。


お姐さんも熱い想いがあるようで、丁寧に詳細を教えてくれた。
みんなもっと自分の目で見れば良いんですけどねと僕が言うと、それは同感のようだ。
SNSに載せてくれたり、広めてくれたりするのは嬉しいけど、ちょっと寂しい気もすると。

係員さんでも、見るたびに新しい気付きがあるし、朝と夕方の日の加減なんかでもまた見え方が違うという。
いくら見ても見飽きるということが無い、それが芸術。アートの何たるかを全く知らない僕には、偉そうに言えないけど。


あ、つくり方、あるじゃん。そりゃそうだろう。でもお姐さんと話せたから、結果オーライ。
材料は、鳥取砂丘の砂と、水だけ。すごいな。


外にも、いくつか可愛らしい作品が。


過去の展示も、パネルで紹介されている。いまはもう無き、儚い砂の彫刻。

サッと周れば10分くらいで済むんだろうけど、午前中いっぱいくらいかけて、よーく観ておく。
砂の美術館、思っていた以上に良いところであった。来館して損はない、というかオススメしたい。
ぜひ毎年、訪れたいものである。いつかカナダ編をやってくれると嬉しいな。


売店で購入した、ぎゅっと丸ごと梨搾り。うまい。


ココペリという、アメリカに伝わる精霊。のステッカー。笛を吹き、幸せをもたらすのだという。
ふだん無駄遣いはしないほうだが、靴下とか車に貼れるものとかは、良いのを見かけるとついつい買ってしまう。


無料駐車場でも、ゲートはある。おもしろい。


イナバの白ウサギも、鳥取。


あの小島から、ワニの背を伝い渡って来たのだ。そこまでは幼少の頃に読んだ絵本で知ってたけど、
そのあと毛皮を剥ぎ取られ、大国主(おおくにぬし)に助けられる、というのは知らなかった。無知だね、ひとつ勉強になった。
というか絵本では確か、怒ったワニに尻尾を喰われ、それ以来ウサギの尾は短くなった、で終わってたな。


直線道路に、動きを止めた風車に、夕陽。絶妙な組み合わせだ。


お腹すいたなーと思ったところに、京都らーめんというお店が。
訪れた土地のものを食べねばならない、というルールは無いし、そのときに食べたいものを食べれば良い。
変に縛りを設けると、変に窮屈な旅になってしまう。


京都らしいものは食べてなかったしな。
醤油ベースで、こってりしたスープが京都ラーメンらしい。濃厚で、旨かった。


こういう、ちょっとした気遣いが素敵だね。
女性の店員さんは明るく気さくだったし、おんちゃんも和柄の服に興味を示して、話しかけてくれた。


ペコちゃんのアメちゃんもくれた。
懐かしいな、まだあるんだね、これ。子どもの頃、よく舐めてたよ。
良いお店だった。国道9号線沿いなので、鳥取を訪れた際には是非どうぞ。


その先の細い道、小さな住宅地。家々と車道の境界には、いったん止まろうの表示がずーっと並んでいた。
大事だねと思う一方、過去に接触事故があったということかなと、余計な推測をする。


田舎道を抜けて、


温泉へ。地元のおんちゃんたちが集う、ローカルなところだ。洗い場は6つくらいで、内湯とサウナが。
露天風呂もある、と思って外に出ると、風呂は無く露天だけだった。
どうやら涼むためだけの空間らしい。おもしろいじゃん、それ。

近くに、道の駅ではないがパーキングスペースがあったので、そこを寝床とする。


[大体の走行ルート] ※大雑把に示しているため、実際の運転とは必ずしも一致しない
【走行距離:96km/Total:5,909km】


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