2016年1月8日金曜日

【1月7日(木)】 ガッチリつかむぜ 太陽 [活動274日目]

滋賀県は高島市の朽木(くつき)地区で活動する同期、ケンさんが遊びに視察研修に来てくれました。
9月上旬には中間研修で会い、同下旬には僕が先方へ訪問し、10月のブロック交流会にもお互い参加している。

そんな絡みの多い彼を、福井駅まで軽トラで迎えに。
朝はひっでえ雨が降っていたのだが、駅に着く頃には晴れる。その後は降ったりやんだり、雪になったりやんだり。


まずは大野市の街なかを、ざっと観光案内。
名水のまちを体現する「お清水(しょうず)」で、透き通る湧水を掬い、口にしてもらう。


そのすぐ近く、こんどは食堂の「お清水」で、大野名物「醤油カツ丼」とそばのセットを食す。
醤油カツ丼はお店によってスタイルが異なるが、こちらでは大根おろし&もやしが同居。さっぱりしていて、うまい。
おそばも手打ちで、コシがあってうまい。


「天空の城」で絶賛売り出し中の越前大野城。10分ほど軽く登山すると、大野の中心街を一望できる。
城内は博物館になっており、最上階からはパノラマが展開するのだが、いまは冬期休館中。
しかし、ここからでも充分だ。高い建物も無く、山に囲まれ、その名の通り野が広大な土地。
東京で634mあたりから見下ろすのとは、また種類の違う壮大さがある。


そして和泉地区へ。来る途中、山々が薄く雪化粧していたのは新鮮だったようだ。
緑のふるさと協力隊が派遣されるのは例外なく「田舎」だけど、地理や気候や街並みや、それぞれ個性は違う。


まずは郷土資料館へお邪魔し、ガイドもしていただき、コーヒーもご馳走になる。いつもありがたい。
化石・地区の歴史・土器・鉱物・昆虫・植物など見るものがたくさんあるし、知らない話も出るし、何度来ても飽きないね。


「道の駅九頭竜」で、スタッフさんや居合わせたお母さんたちとお喋りする。
食用のホオズキをいただいた。そんなんあるんや。見た目はトマトのようだが、味は甘酸っぱく、おいしい。
食べものにしても何にしても、こうして色々と体験させてもらえるのは おもしろく、ありがたいことである。


保育所を突撃訪問。さいきん行くと相撲や紙芝居をせがまれるけど、一部で一時的にブームなんかな。
ケンちゃんにも、子どもたちと戯れてもらいました。
『元気やねー』
和泉の子らは、超元気やで楽しいんですよね。


ひと汗かいたところで、温泉「平成の湯」へ。
リニューアルして一年の綺麗さと、ちょうど良い こじんまり具合に、気に入ってもらえたようだ。


夕飯は佐宗隊員邸で、きょう帰りがけに購入した大野名物「とんちゃん」。ホルモンである。
ミックスと鶏と500gずつ、ご飯と一緒に食べると だいぶお腹が膨れる。

甘口で飲みやすいのが特徴の、大野の地酒もちびちびと。


お土産に高島市の日本酒、その名も正に「朽木」をいただいた。少し辛みが出てくるが、うまい。

大野銘菓「けんけら(※大豆粉と水飴を練ってひねった堅い菓子)」も
ぽりぽりと つまみながら、雑談を交わすのであった。


2016年1月7日木曜日

【協力隊あるある】 No.044

飲酒の機会が多い


【ドラゴン補足】
歓迎会・懇親会・慰労会・交流会・親睦会・研修・反省会・打ち上げ・宅飲み・仲の良い人との飲み・BBQ・
食事へのお呼ばれ・若葉のふるさと協力隊・伝統行事・お祭り・クリスマス会・忘年会・新年会・送別会などなど。
名を替え品を替え、まあよく呑みます。

わいわいと、笑ってお喋りし、地域の方々と仲を深められる。おもしろく、ありがたいことです。
ただ粗相をしない程度に、自分の肝臓も思いやってやりつつ、楽しくやりましょう。


【協力隊あるある】 No.043

前任の隊員と、名前を間違えられる


【ドラゴン補足】
前年度も緑のふるさと協力隊が活動している場合、その方の名前で呼ばれることがあります。
作業中やお酒が入ったときなど、ふとした時に ごっちゃになるようです。

数ヶ月間の活動を経ても、稀に間違われる。
わざわざ指摘もしませんけどね。


2016年1月5日火曜日

【1月3-4日(日-月)】 若さでぶつかれどんと行け [活動270-271日目]

1月3日(日)

軽トラで高速道路を走り、滋賀県は多賀町に到着。
僕の同期が活動しているので、遊びに視察研修に来たわけです。ちなみに同期のところへ来るのは5ヶ所目。
滋賀県高島市朽木(くつき)地区長野県泰阜(やすおか)村石川県白山市白峰福井県坂井市竹田地区、に続く。

町の人口は約7,700人なので、中心地なんかは「街」の様相だ。工業団地やビール工場などもあるらしい。


同期が暮らすのは、人口100人ほどの栗栖(くるす)という地区。いいね、田舎の風景である。


彼が住んでいるのは、もともと別荘として建てられたらしい家。


玄関先には、自分でつくったというチェンソーアートの作品が。
これを嗜むのは凄い。僕には出来んなあ。


そば畑や川が望める、いいところだ。

中間研修以来、4ヶ月ぶりの再会。
本来ならばブロック交流会で一緒のはずだったのだが、多賀町は日程が合わず参加できなかったのである。


車に乗せてもらい、やって来たのは多賀大社前駅。


の前の、もんぜん亭。


普段はコミュニティセンターのように利用されており、週末には手打ちそばを出しているという。


近くにある「叶●多賀門」というのが、名前の由来のようだ。
(●はハートマーク)


で、本日の活動はこちら。多賀そば。


左が同期の、ニックネーム太陽くん。
右がOBの、ニックネーム栗さん。昨年度は緑のふるさと協力隊、今年度は地域おこし協力隊として活動している。
こちらの方が月に一度、自身の打ったそばを販売する際には太陽くんが手伝いに入る。
そこに合わせて今回、僕も来させてもらったのだ。


大野市など越前では、おろしそばなど「かけそば」がメイン。いっぽう多賀では「ざるそば」が主のようだ。

多賀大社への参拝客も多い、三が日最終日。昼時には注文が殺到し、スタッフ5人でもなかなかの忙しさとなる。
某○亀製麺で一瞬だけ仕事していた頃を彷彿させた。


用意していた100食ほどは、3時間あまりで完売。
熱気の立ちこめる厨房で、某あったかいテックの肌着を着たまま作業していたので汗だくだ。
久しぶりに良い運動になってしまい、愉しく「仕事」できた。


営業後、まかないをごちそうになる。
かわりそばの「ゆかりそば」は、ゆかりを練り込んである。炊き込みご飯や漬け物なども、全てがうまい。


多賀町のマスコットキャラクター、たがゆいちゃん。かわいいね。


木質ペレットストーブなるものが置いてあった。
木材を有効利用し、環境にも配慮された燃料。興味深い。


最後に床掃除などして綺麗に片付けたら、すべて終了。


コーヒーをいただいて一服。
手伝いで一緒だった方と話をすると、和泉地区出身の方と知り合いだった。人間、どこで繋がってるか分からないものだ。


お母さんに聞いたところ、この建物はかつて駐輪場的に利用されていたらしい。
まだ自転車が高価な時代、だいぶ前の話のようだが。建物は活用せなね。


さて、太陽くんと一緒に、歩いて多賀大社へ行くことに。


社に続く絵馬通りは、歴史ある建物と新しい建物とが折衷され、素敵な雰囲気だ。
ここを石畳にする計画があるとのこと。それは良い。


いつもは人がゼロ、というのが信じられない、ごった返し具合である。
お正月や春夏の祭などの際には、人が溢れるのだ。
和泉地区も、九頭竜まつりのときには数万人が訪れるもんな。よく言えば、メリハリがあるってことやね。


正月終わりの夕方にもかかわらず、これだけの人が参拝するのか。それほどのものとは知らなんだ。

太陽くんに教えてもらったが、多賀大社と、三重県の伊勢神宮は繋がりがあるそうだ。
多賀大社に祀られているのは、イザナギ・イザナミの両ミコト。
三重県の伊勢神宮に祀られているのは、その子である天照大神。
なるほどね。そういう関係で訪れる人も多いのかな。よう分からんけども。


脇道に逸れると、人っ子ひとりいなくなる。帰りましょう。


滋賀県といったらこれだ、ゲジゲジナンバーと呼ばれるやつ。当然、たくさん見かける。
もし琵琶湖県とか近江県とかに改名しちゃったら、これも無くなるんやね。しない気がするけど。


栗栖地区の「調宮(ととのみや)神社」に寄ってくれた。
元来、イザナギ・イザナミが降り立ったのはこちらの方で、向かいの山にはご神木があるという。
春のまつりでは、多賀大社から調宮神社まで、馬や神輿の行列が練り歩くのだそうだ。おもしろいな。


太陽邸で休憩後、栗さんと合流し車で10分ほど。隣の彦根市にある、周るお寿司屋さんへ。
現金報酬は受け取らない緑のふるさと協力隊ふたり、ごちそうになってしまった。海の幸を堪能させていただきました。


夜は太陽とドラゴンで漢の宴。
滋賀県の郷土料理、ふな寿司を出してくれた。かなり塩気が強いが、うまい。そしてこれが、日本酒に最高に合うのだ。
好き嫌いは分かれるようだが、僕は好き。まあ卑しいで何でも食べるんやけど。


手土産に持ってきた大野の地酒と地菓子(けんけら)も気に入ってくれたようだ。
成人したての彼だが、日本酒ひと瓶空いたところをみると酒豪タイプらしい。

ところで僕ら二人、同郷である。東京は八王子の出身だ。(同期に更にもう一人おり、今期は計三人のエイトプリンス)
嫌いじゃないけど、「ふるさと感」は薄いよね、という共通認識について話した。
面積が広く、人口60万の八王子。町名を聞いても場所がピンと来なかったり、人どうし無関心だったり。
そういうところに埋もれてしまうより、田舎で暮らす方が楽しいし、向いてるよねと。

太陽くんの活動について話した。
僕の場合は日々、流動的に色んなことをさせてもらっている。が彼の場合は、曜日によって活動が決まっているそうだ。
森や木が大好きで、週に2回、山林組合のしごとを入れている。それがために休みはゼロらしいのだが、
当人は愉しく、苦には感じていないと。素晴らしいことだな。心身が疲れぬよう、たまには休んで欲しいけど。

同期のことや、今後のことや、僕のカナダ時代のことや、他愛も無いことなど、色々なことを、深夜まで話していた。


1月4日(月)

翌朝、ゆっくりと起きる。天気も、家からの眺めも良い。
ごはん・スープ・ウィンナー・目玉焼き・お茶、の朝ごはんを用意してくれたのでいただく。うまい。

外が騒がしいので出てみると、干支にあたって歓喜してるやつらがいた。
軽トラに常備してあるロケット花火を何発か放つも、あまり効果が無い。慣れてしまっているようだ。どこも同じだな。

昼から新年会があるとのことで、太陽くんは迎えの車に連れられて行った。


荷物をまとめ、玄関のシーサーに別れを告げ、僕も出発する。


栗さんに呼んでいただいていたので、お隣の水谷(すいだに)という地区へ。
みずたに、じゃないんやね。珍しい、重箱読みか。


狩猟もする栗さん。わなにかかったシカをお持ちであった。


スジを取ると、こんな綺麗な状態になる。ひと袋いただいてしまった。
冷凍保存しておいて、シンプルに塩コショウで食すのが良さそうだ。ありがたいです。

2月にでも、太陽くんを連れて僕のところへ遊びに来たいと言ってくれた。
来客はいつでも大歓迎、嬉しいことだ。楽しみに、お待ちしておりますよ。


帰る前に軽く観光でもしようと走り出すも、多賀大社周辺がひどく渋滞していた。
もう平日なんですが、まだこれだけ人が来るとは。

ノロノロ運転で、太陽くんが教えてくれた「胡宮(このみや)神社」へ。


多賀大社よりも歴史が古いという。けっこう広く、そして人が全くいなかった。
ご利益は、延命長寿授子授産。別に長生きしたいとは思わないので、周りの人たちに振り分けていただければ。


少し道に迷いながらも数キロ走ると、犬上(いぬかみ)ダムが。こじんまりとした集落の、上の方にあった。
滋賀県犬上郡の、多賀町なのだ。


観光に来る人も誰もおらず、ただただ静穏である。


と思ったら、犬の散歩をしているお母さんが。ずっと歩いて上って来たのか、名前の通りじゃないか。
ちょっとお喋りした。


というわけで帰路に着く。高速に乗ろうとしたらスマートインターチェンジで、
ETCなんてハイテクなもんはどうせ僕の軽トラには付いてないですよと独りごち、


ふだん一人で外食はしないけどたまには良いかと、途中のパーキングで「湯葉あんかけうどん」を食べる。うまい。



一泊二日の多賀町視察研修は、非常に楽しく、学ぶことも多かった。
太陽くん、ありがとうございました!