2016年7月30日土曜日

【7月29日(金)】 僕はどれだけ 人の記憶に生きていられるのだろう [住民127日目]

JA九頭竜出張所の所長さんにご一緒させていただき、農協の本店へ。

和泉地区の店舗跡を、「より処」として使用させていただく。
それにあたり要望書を提出したところ、組合長さんが一度、会いたいと仰ってくださったのである。


テラル越前は、大野市と勝山市を管轄している大きな組織。
そのトップの方と、僕みたいなもんがお話しさせていただけるとは畏れ多い。
非常に気さくで、良い方であった。こうした繋がりを持てるのも、元協力隊という立場があってこそだ。

場所を提供していただき、応援していただいている。しっかりやらねばな。


和泉へ戻り、JAで口座を開設。代表という立場は、未だ違和感があるけども。
移住してきてから、個人の通帳もJAバンクでつくっている。田舎では、大手銀行の方がよっぽど不便なのである。


協議会関係の書類を、和泉地区内の各集落に配達。
家先で穴馬(あなま)スイートコーンの処理をしていたお母さんから、二本いただいた。


そして事務所へ戻ると、プリンの差し入れが。甘くてうまかった。


2016年7月28日木曜日

【7月28日(木)】 曖昧の真ん中で 咲いた [住民126日目]

協議会の仕事をしつつ、中抜け。


また少し「より処」の清掃をする。そして今日は、保健所の方が来てくださった。先日、営業許可申請をしたのである。
5月までは別の方が使っていたし、これといった問題は無し。
細かい部分で気を付ける点など教えていただき、参考になった。例えば、固形でなく液体の石鹸を使うなど。


午後は、先日に続き小学校のプール監視員。他の学習等の影響か、今日は参加が少なめだった。
監視をしつつ水に入って涼んだり、またも水球ごっこをしたり、


引っ張って遊んだり。後半、ひと足先に上がった子が写真係になってくれた。


最後は氷鬼。水中で5人を相手にすると、なかなか厳しいものだ。
先生も加勢してくれ大人の本気を見せつけようとしたが、子どもの特殊能力「タイム」も発動され、時間切れ。

しかし良い運動と、息抜きになったな。


協議会の事務仕事に戻り書類づくりなどしていると、程よい眠気が襲ってくる。いかん。

公民館の方が誰も残業しないときは、基本的に僕も上がらねばならない。
外が明るい時間の帰宅に違和感を覚えつつ、種から育てて遂に花開いた、ミニひまわりちゃんに水をやる。


久しぶりにネット通販した品が届いていた。不在でも勝手に置いて行ってくれる、田舎の平和システム。
都会の感覚だと不安に思われるかもしれないが、ここには盗る人などいやしない。

宅配業者さんも、街との往復一時間の距離を配送しに来てくれている。
配達時間帯も限られているわけで、こうするのがお互いに効率が良くもあるのだ。


一緒にやらせてもらっている。今日は顔を出す余裕が無かったのだが、
初採れの穴馬(あなま)スイートコーンをお母さんにいただいた。甘くてうまい。


ちゃんと夕方に家にいると、ご近所のお母さんが差し入れをくださる。
またこんなにたくさん、大変ありがたいことである。おいしくいただいた。


2016年7月27日水曜日

【7月27日(水)】 もう一回、もう一回。「私は今日も転がります。」と、 [住民125日目]

予定していた副職が無くなったので、朝から「より処」の大掃除。
前々から分かっていれば、お手伝いいただける方々も招集できるのだが。とりあえず一人でやる。
と、自治会生活チームのメンバーで、より処の会員でもあるお母さんがヘルプに来てくださった。ありがたい。

台所部分の壁・窓・シンクの、カビ・サビ・油汚れ等。持ってきてくれた各種洗剤や金だわしなどを駆使し、地道に落としていく。


店舗部分の壁には、黒々とした汚れが。メラミンフォーム(いわゆる「激落ちくん」)を使うと、けっこう白くなっていく。
しかしこれでは、なかなか埒が明かない。スチーム洗浄的なもので、一気に片が付くと良いのだが。

おそらく、室内喫煙によるものだろう。
より処は、完全禁煙にする。でなければ憩いの場、交流の拠点とはならない。
室内で、また非喫煙者の前で煙草を吸うなど、時代遅れも甚だしいのだ。


お母さんがテーブルと椅子を並べてくださり、見た目ちょっと良い感じになったか。

しかし一日じゅう汚れを擦り落とし続けるのは、えらい作業だ。よう疲れた。
人海戦術なら早いだろうけど、スイートコーンの収穫出荷等で皆さん忙しい折だし、僕も余裕が無いし、困ったもんである。


夕方からは、和泉地区ゲートボール大会。
朝日・下山・上大納(かみおおの)・水系[石徹白川(いとしろがわ)流域]、の地域ごとに4つのチームに分かれ、総当たり戦。
僕は昨年同様、朝日チーム。前回は確か3位だったが、今回は如何に。


新隊員も、ゲートボール初体験。教わりながら、楽しそうにプレーしていた。


当てたボールは好きに料理できる、なかなか鬼畜なゲーム。
ゲートを通していくというルール自体はシンプルだが、戦略が極めて煩雑というか細密というか、非常に難しい。
指示通りに狙っても、なかなかその通りには転がってくれないし。奥が深いスポーツである。


お母さん方の手づくりおにぎりで、小腹を満たしつつ。


第1ゲートを通過しない限り、いつまでもスタート地点に留まるという醜態を晒すことになる。

戦績は1勝2敗。得失点差で、4チーム中、見事4位。主将以外は20代~40代という最若手のチームだったのだが、
若さと強さが必ずしも比例しない、むしろ反比例するかもしれない、おもしろい競技だ。

参加した皆さん、お疲れさまでした。


2016年7月26日火曜日

【7月26日(火)】 悪いとこばっかり見付けないで 僕ら一緒に探そう [住民124日目]

より処」として使わせていただく施設。5月までは「喫茶たんぽぽ」として営業しており、「たん」だけがまだ残っていた。


けっこうな粘着力で貼っ付けてあったものを、少しずつ剥がしていく。指先の力や握力が奪われていく。


やっつけた。
新しい看板については、和泉の子どもからお年寄りまで集まって、手づくりしてもらいたいと目論んでいる。
なるべくお金をかけたくないというのもあるが、「みんなの手でつくられていく」という理念を大事にしたいのだ。


備品類は最低限の配置をして、営業許可が出たらとりあえずオープンしてしまおうか。
あとは、ああでもないこうでもないと、みんなで少しずつ改良していけば良いんじゃないかと楽観してみるが、どうだろう。


午後から、阪谷(さかだに)地区は六呂師(ろくろし)へ。またも「まんまるサイト」のバイトだ。
京都の小学6年生が、移動教室のような形で訪れて来ている。ワラで筆づくりをするというので、そのサポート。
35名ほどを一組として、二組が入れ替わり制でやってくる形であった。


数名ずつ交代で、バームクーヘンづくりも。去年、和泉の子どもたちとも一緒にやったな。


一本ずつ丁寧に、穂先以外の余計な部分を取り除いていく。30~40本ほど集めたら、紐で縛って完成。


多めに束ねれば、ミニ箒に。こっちの方が実用的ではある。実際みんな、掃くのに使っていた。
もう少し先端等を揃えれば美しくなるけど、商品化するわけでも無し、別に良い。

「いわゆる都会っ子、ということはスレてるのではないか」と戦々恐々だったが、素直な子たちであった。
○○だから××だろう、という偏見は宜しくない。いつもピンクのシャツを着てるから変人だろう、とか。
まあそれに関しては事実なんだけども。


バームクーヘンは、良い感じに焼き上がる。けっこう余ったので、夕飯が要らないくらい食べた。支持政党は甘党である。

概要も段取りも筆の作り方も、ろくに知らされない状態で放り出される、相変わらずの激緩(げきゆる)な感じ。
それはそれで自ら模索する力は付きそうなので、ポジティブに捉え甘んじて受け入れてみるが。
身内に対する敬いや伝達なども大切だよなと、再認識するのであった。己への、今後の戒めとしよう。


【7月25日(月)】 苦しくたって 出来るだけ 出来るだけ 遠くまで [住民123日目]

ご近所さん手づくりの、いわゆる「キューちゃん漬け」をいただいた。うまい、ご飯が進む。


加工施設では、お母さん方8名にお集まりいただき、保存していた山菜を処理する作業。
冷房も無く暑いなか、大変お疲れさまでした。


保育園では、子どもたちが水遊びをしていた。小学6年生3名は、一日保育体験の日だったようだ。


協議会の事務仕事をしつつ、中抜け。小学校のプール監視員を頼まれていたのである。
昨年度、協力隊のときにはできなかったので、今年は1,2回でも入れればと思っていた。
薄謝、と受け取る側が表現すべきでは無いだろうが、僅かながら謝礼も出るようだ。

学校の先生と二人で、対角線上に目を光らせる。しかし子どもらは しっかりとマナーを守り、真面目に楽しく泳いでいた。


小一時間もすると、低学年の子を中心に半分ほどが上がる。
残り一時間は僕も一緒に入り、水球をして遊んだ。もちろん、他の子の動きにも気を配りながら。

キーパーをしつつ、大人げなく攻めてゴールを決めたりしてみる。
やるからには本気だ。変に手加減する方が、失礼にあたることもあるしな。


一昨日に譲り受けてきた備品を、「より処」に運び入れる。
お借りしていたトラックは、花卉生産組合のもの。JA敷地内で少しだけ動かしてきた。
中型車とはいえ、この大きさの車を運転したのは初めて。死角だらけで、怖い。


若い方々の力を借り、あっという間に搬入が終了。
テーブルや食器棚など、一人では持てないものもあったので、ありがたい。たいへん助かりました。

あとはレイアウトや種々の補修や今後の段取りなどをどうするか。
どうするかなのだが、僕の頭だけではだいぶ苦しい状況になってきている。自分で何かをつくっていく才能は皆無だ。
和泉の人たちから知識・知恵・技術・アイデアなどいただきたいのだが、誰に何をどう頼めば良いのかも分からない自分が、
本当に嫌になる。一人で抱え込んでは勝手に潰れてきた人生だから、お願いの仕方を知らない。ヘタレが。

これはこうしたら良いんじゃないか、あれはああいう風にできるんじゃないか、といった具合に、
みんなでわいわいしながら計画し実行していくのが、この「より処」の理想だ。
酒でも飲みながら一回話そうか、とも言っていただいた。余裕と自信を失っているいま、その計画立ても危ういところはあるが、
それは是非やらねばならない。楽しみながら、みんなの手によって つくられていく場であって欲しい。


子どもたちの夏休み期間中は、英語教室はお休み。

青葉の笛保存顕彰会による篠笛の練習は、三週間ぶりの召集。
ブランクがあると、やはりというべきか指や口が痛くなり、息も続かず、高い音も上手く出てこない。
しかし音楽というのは、やっていて楽しいものである。


2016年7月25日月曜日

【7月24日(日)】 言いたい事は明日言え [住民122日目]

今はほとんど人の住んでいない、下打波(しもうちなみ)という地区へ。


例により「まんまるサイト」のバイトで、今日は親子の川遊び体験を手伝う。
主に福井市在住の、未就学~小学3,4年生くらいまでの子ども、及び親御さん合わせて40名ほどが参加。


川の近く、拠点となる古民家は、齢にして百にもなるという。


荷物運搬・昼食の下準備・その他雑処理などをしていく。


まずはイワナの掴み取り体験。


活きが良いのを人数分捕まえ、


子ども自らの手で捌いてもらう。
腹を裂き内臓を取り出してなおピクピクと動く姿に、複雑な表情を浮かべる子も。しかしこういうのは、良い経験・勉強になる。


魚は焼きに入り、午前の川遊びへ。
昨冬は雪が少なかったこともあり、今年は水が少ないらしい。例年はもう20~30cmほど、水位は高いという。


その水は、綺麗に澄んでいる。水温は16度ほどと言っていたか。だいぶ冷たい。


電気もガスも使わず、ご飯や豚汁などが出来あがる。ちなみに、お米は福井県産。


焼き上がったイワナも配られ、おにぎりは各々で手づくりしてもらい、お腹を満たす。


スタッフ4名も、何かと忙しないなかで時間をつくって食事。


午後は、もう少し深い場所で遊ぶ。
水に浮かんで漂ったり、岩の上から飛び込んだり、日向ぼっこをしたり。お母さんお父さんたちも楽しんでいたようだ。

保護者同伴なので、僕が川タイムにやることは、これと言って無い。
万が一に備えて、やや下流の方で監視しているくらいだ。


冷えた体は、ドラム缶風呂で温める。


おやつのスイカを切り分け配給。


2玉、綺麗に無くなった。これも福井県産。


そして解散。皆さん、程よい疲れのなか終わったという感じだ。


やり方や人の扱いなど、諸々イラッとすることも正直ある。
しかし細かい部分で学ぶこともあるし、低所得者の身には大事な副職だ。

協議会の仕事にしても、他のバイトにしても、より処(交流の拠点づくり)にしても、想うところは少なからずある。
だが、いまは そういう時期なのだろう。色々と、経験を積んでいくとき。

帰りに買いもので寄ったスーパー。
セール品の鶏ムネ肉、100gあたり48円が20%引きで4パックも手に入ったので、とりあえず今日は良い日だ。
ぜんぶ冷凍庫にぶち込んでやった。