2017年6月15日木曜日

【6月13-14日(火-水)】 今日という一日も 最初から決まってたことなのか [車の旅46-47日目]

6月13日(火)

松山市の、道後温泉。ここは小説「坊っちゃん」の舞台と考えられているそうだ。
むかし読んだけど、あんまり憶えてないな。すまん、漱石先生。


 駅前に、からくり時計があるとの情報。正時に合わせ、来てみる。


おー、めっちゃ伸びる。音楽と共に動いたあと、


おうちに帰っていく人形たち。


すぐ近く、というかめっちゃ街のメインに据えられているような形で、風俗街がある。すげえな。


信号待ちで、前の車を盗撮。
愛媛の字体が普通のと、恐らく二桁ナンバー時代の旧体のとがあるようだ。というだけの話。


街を出て、海沿いへ。


じゃこ天、という郷土料理。数種類の魚のすり身を、揚げたものだ。アツアツで、ギョギョっと旨味が凝縮されている。


さてどう走るかな、と考えながらふらふら。


愛媛県および四国の南西に位置する、佐多岬半島の方へ行ってみるか。
細ながーい、刺さったら致命傷を負いそうなくらい尖った、抜こうとしても痛そうな形状のところだ。
どこかへ向かう通り道にも当たらなくて、わざわざ行こうと思わないと行けない。そういうところ、おもしろい。


夕飯に、午後だけど御膳。どれも旨いが、しらす御飯が特に美味であった。


温泉へ。施設が綺麗で、浴場も気泡風呂・陶器風呂・塩サウナなど色々と愉しめる。
全制覇してやろうというタチでは無いので、一人占め状態だった露天に、じっくりと浸かった。


今年の国体は、愛媛県で開催される。来年が福井県。和泉地区でも、カヌー競技が行われるらしい。


この地には、かつて大ガニが棲んでいたそうだ。
封じ込めたおまじないが解けないよう、いまでもお祭りが行われているとのこと。
こういう、その土地ならではの独特な言い伝えっておもしろい。


ここ伊方のみかんを使用したジュース。これまたおいしい。自然の甘みと、爽やかな酸味。それだけで充分。
市販の製品では、とても敵わない旨さであった。


道の駅で、おやすみ。


[大体の走行ルート] ※実際の運転とは必ずしも一致しない
【走行距離:175km/Total:10,956km】


6月14日(水)

せっかくなので、佐田岬半島を先端の方へと走っていく。 佐宗の佐だしな。関係ないか。
風の丘パークとか何とかいう看板が目に入ったので、名前につられてほいほい来てみた。風車が十数基、並んでいる。


ぐるんぐるん。たのしいな、ずっと観ていられる。近いため、ぶおんぶおんと、羽根が風を切る音もよく聞こえた。


もう少し上に行くと、展望スペースが。佐田岬スピアーの握る方、つまり走って来た方と、


海と、


刺す方、つまり今から行く方と。実に良い眺めだ。
写真にすると、どうしても質が落ちてしまうのが残念であるが。


半島全体が伊方町に属しているわけだが、役場などある本土側の中心部から、30kmくらいのところ。


小中学校は、さすがに閉校していた。


ここまで辺鄙だと、さすがに無理か。先生も通うの大変だろうしな。そもそも、子どもも皆無なのだろう。


片側一車線ながらも国道だったが、ここからは県道で、もう山道。


更に15kmくらいか。さすがに途中で引き返そうかとも思ったけど、でもここまで来たら、行けるとこまで行くしかなかろう。


先端部に到達。水が綺麗だね。


そしてこんなところにも、人は住んでいる。なかなか高齢なおじいちゃんが、ゆっくりと軽トラを運転していたりした。
和泉地区など比にならないくらい、次元が違う僻地だ。暮らしているのだから、すごいわ。


同じ道を戻る。国道と県道の境目、小さな港。 昨日も食べたが、じゃこ天に手を伸ばす。


あと、じゃこカツ。その名の通り、衣をつけて揚げてある。
じゃこ天とまた全然ちがい、さくさくジューシーな食感で旨い。いやこれ大好き。
ちょっとこれらは気に入ってしまったな。もはや僕の中で、愛媛といえば、じゃこ天&じゃこカツである。


おー、なんか作業してる楽しそう。いや、お仕事だ。お疲れさまです。


海沿いを東へ走るも、道の狭い港町が続く。意外と車も多くて、すれ違うのにも慎重に進むのにも神経を遣う。
海への興味も薄れてきたため、山の方へ向かってみることに。

そんなのも、岬を先っちょまで行って戻ったのもあってか、何だか心身に疲れが。
自分はゆっくり走りたくても、飛ばしたい車が後ろに追い付いてきてばかりだったり、
色々と嫌なことを考えてしまったり思い出してしまったり、諸々。


あー、きょうダメな日だ。もういいや。まだだいぶ時間は早いけど、道の駅の第二駐車場に停車。
旅なんて気楽なもんと思われるだろうが、悩むこともけっこうあるもんだ。疲れも蓄積する。座りっぱなしで、おケツも痛いし。
まあ負の部分も含めて、寧ろそれがあって初めて、旅なのかもしれない。

しばらく手を付けられていなかった小説を、しばし読み進める。


道の駅のメインサイドには、ちょっと萌えテイストのでっかい鬼が。
ここは鬼北(きほく)町という、全国の自治体の中でも唯一「鬼」の字を持つ地。
ならばそれを地域活性の起爆剤にしようと、キャラクターを生み出したそうである。
その場所ならではのものに着目するのは、良いことだな。


温泉へ。むかし怪我をした御坊がこの地域に流れ着き、冷泉で傷を癒やし、住みついて人々に尽くした。
たいそう喜ばれ、宝泉坊と呼ばれたとのことじゃった。めでたしめでたし。


[大体の走行ルート] ※実際の運転とは必ずしも一致しない
【走行距離:179km/Total:11,135km】


2017年6月13日火曜日

【6月11-12日(日-月)】 This is our cry. This is our prayer. For building peace in this world. [車の旅44-45日目]

6月11日(日)


橋を渡って、


屋代(やしろ)島というのを一周。60kmくらいだったか。


本土に戻り、


………


………………


広島県に突入。


交通量の多いこと。日曜日ということもあってか知らないが、所々で渋滞している。


広島市にやって来た。車線も車もたくさんで、これは疲れる。


大小の道が縦横無尽に入り組んでいて、人が溢れている。
地図で目星を付けた駐車場に行こうとするも、辿り着けなかった。パーキングも無数にあるので、適当に停める。


平和大通りを歩いていく。街での運転はぜんぜん平和じゃなかったけど、などと思いながらも、


訪れておかねばなるまい。長崎に次いで、


平和記念公園。日本人も外国人も、けっこうな人がいた。


原爆の子の像。ちょうど、小学六年生だという子たち10名ほどが、黙祷を捧げ始める。
その後ひとりずつ、平和のためにできることというテーマで、大きな声でスピーチをしていた。


原爆ドーム。実際に目にすると、その存在感に圧倒されるかのような感覚がある。


あの日からずっとこの場所で、ただ静かに、人間へのメッセージを発し続けている。


死没者追悼平和祈念館。正面には、8時15分を表すモニュメント。


入ってスロープを下りていくと、厳かな追悼空間。
館内の一部は、フラッシュを焚かなければ撮影できるようだ。


原爆の犠牲となった人々と同数、実に14万個ものタイルを用い、被爆後の街並みを再現しているという。
あとは、資料や映像を観て歩いた。

ヒロシマを訪れた一人ひとりが、何か少しでも感じることができれば。それが平和への、ひと足となるだろうか。
近くでは高校生たちが、平和を求める署名活動を頑張っていた。ちょうど良かった、一人分だけ増やすことができた。


気を取り直し、歓楽街をぶらぶらしつつ、駐車場へと帰っていく。
その途中、お好み村というのが。広島といえばお好み焼きだったな。食べておこうかとお店を覗くが、人でいっぱい。


違う場所に、その名も大野というお店があった。ではこちらにしようか。
気の良さそうなお母さんが二人で、丁寧に対応してくれる。
10分15分くらいかかるというので、待たせてもらうことに。わくわく。


その間、新聞に目をやる。温泉に行った湯あがり時などもそうだが、こうした地元紙を読むのもちょっとした楽しみ。
一面は、ちょうど原爆関連。広島市の小中学校では、毎年8月6日を登校日として、平和学習をするのが通例だったらしい。
それが今年度から無くなるようだ、という記事。市独自の休日とするそうである。


お好み焼きが完成。おー、うまそう。焼きそばをベースに、肉・玉子・イカ天を入れてもらった。
シャキシャキの野菜に、ふわふわの生地に、とろとろのオタフクソース。これは旨いわ。さすが本場。


広島市脱出を試みる。合流地点では車が全く途切れないので、スキマを見つけて滑りこんでいくしかない。
もう怖い。こんなところで生活してるんだから、都会人て凄いな。僕には無理。


隣の呉市に入ると、ようやく交通も落ち着いてきた。さすがゴーゴーロクだぜスムーズだぜ、
などと訳の分からないことを呟いたところで、聞いてくれる人もツッコんでくれる人もいなかった。
旅とは、孤独なものである。


橋を渡って、南方の倉橋島というところへ。


ここでも他でもどこへ行っても、広い道でも狭い道でも、皆さん実によく飛ばす。
第一のはずの安全が、もはや第五くらいには追いやられているようだ。
手前が事故るぶんには自業自得だけど、同乗者や他人まで巻き込まないでね。


島の南端の温泉へ。浴場がなかなか独特の構造をしていて、おもしろかった。
おんちゃんたちがルール守ってなかったり、がっつり刺青の入った人がいたりしたが、まあよくあること。


寝場所を求めて走るも、アテが外れる。


本土側へ戻り、ちょっとした山道を上ると、海を臨める公園のような場所が。もう暗くて、よく見えないけど。
他に誰もいないし、思いがけず、静かなところで眠れそうである。


[大体の走行ルート] ※実際の運転とは必ずしも一致しない
【走行距離:260km/Total:10,569km】



6月12日(月)

ひと晩を過ごさせてもらった場所。


砲台跡、だそうである。


四国の、愛媛県もちょっと見える。もう近い。


清盛さん、おざっす。あざっした。


県道へ下りていこうと思ったら、とんでもなく狭い道に入り込んでしまった。
ふつうに住宅や車が並んでいるので、ふつうに人が住んでいる。すごいな。


いやいやいや、落ちるじゃん。こんなところで脱輪したら、しょうもないぞ。
しかし考えすぎると進めなくなるので、己の感覚を信じ、無心で前へ行く。無事に脱出。


広島コーラというのがあるらしい。はっさく果汁入りの、爽やかな黒色砂糖水だ。

ちなみに最近は、甘ったるい飲みものをあまり好まなくなり、ただの炭酸水とかを飲むことが多くなってきた。
旅の影響か、歳のせいなのか。いずれにせよ、シュガーまみれの食生活は宜しくないからな。
これはこれで、おいしかった。


橋が見えてきた。


いよいよクワトロステイツ、四国へ向けての上陸作戦が開始。


さようなら、ラージアイランド広島。いやカープアイランドか。そもそも島じゃないけど。
旅とは孤独な以下略。


ひとつ向こうの向(むかい)島までは、一般道で行けた。そこから先を、しまなみ海道で。
自動車専用道は走らないのが旅の基本だが、これは仕方ない。


水陸両用車なら良かったけど。それはそれで、色々と申請とか面倒くさそうだね。


ふだんは時速50km60kmくらいだから、たまにスピードを出すとちょっと怖い。


景色も愉しみたいところだが、わき見運転してると死んじゃうので、時折コンマ4秒くらいでチラ見する。


写真も撮りたいところだが、ながら運転してると死んじゃうので、時折コンマ8秒くらいでノールック撮影する。


橋の形状も、それぞれ違っておもしろい。


そして愛媛県。


まずは今治市だが、思っていたほどの都会でもない。充分に街だけど、程よい規模という感じか。


静かな商店街もある。


街なかの料理屋さんを訪れる。新潟在住のカナダ時代の友人、のお母さん、の御兄弟が経営されていると、
カナダメンバー同窓旅行の折に聞いていたのだ。同じ名のお店が他にもあったので、こちらで合ってるのか恐るおそる。


合ってた。 友人のお母さんと似て、快活な大将だ。
ちょうど宴会が入っていたらしく、お忙しいところを申し訳なかったが。料理は間違いなく、旨い。


朝獲れだという鯛を出してくれた。これは弾力が凄くて、もう旨い。
本当に美味いもんを食べたときは、うまいしか出てこない。ごちそうさまでした。

あと、居合わせた高齢の御夫婦が、旅の応援をしてくれた。経験は、自分だけの消えない財産になるんや、と。
こういうことしてると賛否両論あるし、自分でも葛藤等々あるわけだけど、そう言ってもらえると嬉しいものである。


松山市まで移動して、


温泉施設へ。露天がかなり開放的だった。日中だったら、目の前の浜辺から丸見えだろう。
だがその半面、海が見渡せるという好ロケーション。

ずっと海沿いをベースに走っているわけだが、同じ海でも違う海、いまは瀬戸内海だ。
この辺りは、伊予灘になるのかな。


[大体の走行ルート] ※実際の運転とは必ずしも一致しない
【走行距離:212km/Total:10,781km】