お誘いいただき、数名で土日の一泊小旅行。福井県内の海の方、坂井市へ。
福井に移住して一年半以上。実はまだ訪れたことの無かった、東尋坊へ連れて来てもらう。
柱状に並ぶ石が、何とも猛々しい。
言うてもただのガケだしな、と正直あまり期待していなかったものの、思った以上に良いところだった。
むかし東尋坊という名の悪僧がおり、たいそう憎まれていた。
この地で海に突き落とされ殺されてしまい、それから様々な怪異が起こるようになったそうだ。
名前の由来には、そんな言い伝えがある。(※写真の像が東尋坊かどうかは不明)
駐車場から東尋坊までの路には、お店が建ち並んでいる。
その中の一軒でお昼。海鮮丼は、サーモン・いくら・甘エビをチョイスした。
やはり海の方は、幸がうまい。
東尋坊から少し行ったところに、綺麗な赤い橋。渡った先には、
外周2kmほどの、雄島(おしま)がある。
ぐるりと一周してみることに。神社があり、
灯台があり、
こちらにも断崖があり。
人も少なめだし、ゆったりと散策できる。東尋坊より、こちらの方が好みだ。
後から聞いたところによると、この雄島は肝試しスポットらしい。夜に来てみたい気もするな。
街なか、三国町(みくにちょう)へ。
西欧のデザインが素敵な、旧・森田銀行本店を見学。
現存する鉄筋コンクリート造としては、県内で最古らしい。
明治時代に創業し、やがて福井銀行と合併したそうだ。
ぶらぶらと歩きながら、途中で三国を紹介するムービー(25分間)を観たり、
古い長屋の中を、ガイドさんによる丁寧な説明付きで周ったり、
お洒落なセレクトショップに入り、オーナーのお姐さんとお話ししたり。
旧家もたくさん残っている。穏やかでのんびりした雰囲気の、歩いていてなかなか楽しい街であった。
やはり個人的には、こうして細かいところを観て周るのが好きである。
宿に入り、温泉に浸かって、夕食。刺身やセイコガニといった海鮮をいただくが、
メインはこちら、福井が誇るブランドの、越前ガニ。これを食べようと、今回の旅は企画されたのである。
高級食材であるし、県民でもそうそう口にしない。しかし一度は、経験しておかねばと。
カニを食べるときはみんな黙り込むというが、作業中は本当に静かになっていた。
一生懸命に取りだした身を盛り、贅沢に頬張る。
うまい。これはもう、うまいとしか言いようが無かった。
カニの余韻に浸りつつ、部屋で二次会。2時半ころまで、皆さん様々な話で盛り上がる。
あまり場に馴染めなかった僕は、人それぞれモノの見方や価値観が異なるのだなあ、などと勝手に再認識していた。
11月27日(日)
各々の都合上、現地集合・現地解散。
僕は、いちばん歳の近い方に乗せて来てもらっている。お喋りしながら、帰路をゆく。
遠くへ旅するのも良いが、自分に近い場所を知るのもおもしろいし、大切なことだ。
色々と発見があり、勉強になり、経験ができ、愉しい。他の地へも、訪れたくなってくる。
次はいつ、どこへ行けるだろうか。
それにしても、越前ガニ。うまかった。
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