うへー、なんか車にへばり付いてた。
和歌山市街地へ行き、和歌山駅をチラ見。規模としては、新潟駅より少し大人しい感じかな。知らんけど。
久々に海沿いを走り、出っ張り部分の海洋公園へ。
入口には、無人の料金所。かつてはここで徴収する形だったようだ。
小石のごろつく海辺へ。水は綺麗。
漂流物を観察するのは、地味に好きである。こうして遠く旅してきたものを見つけると、楽しいじゃない。
分からないけどね、誰かがフェイクで捨てた可能性もゼロでは無いけど。
全体を白い岩で囲まれている、おもしろい公園。
展望台に上がると、海を見渡すことができる。さすがに四国は見えなかったが。
反対側。
キャンプ場もあるようだ。というか、元々キャンプ場のようだ。あとは、小規模な道の駅も兼ねている。
先へ。魔のカーブってか。慎重に進む。
普通にカーブだった。どこにしたって、安全運転だ。
白浜(しらはま)町。ここには5年前、高校時代の友人らと訪れている。
毎年、夏になると何処かしらの海へ出かけていた。東京からの一泊なので、当初は静岡や千葉。
それが愛知になり、遂に和歌山になった。
金曜の夜中に出て、土曜の昼すぎに着いて日没まで遊んで、酒盛りして宿泊して、日曜の朝に出て夜に帰着。
片道8時間くらいだったか。若いよな、楽しかった。まあ僕の青春なんて、それくらいのもんである。人生やり直してえ。
それはともかく、そのとき泊まったのが確か、このホテルだ。懐かしい。
僕がカナダへ発つ直前の、5月か6月。本州でシーズン最初に海開きしたとかで、この白良浜(しららはま)を選んだ。
そして雨の予報だったのを晴れに覆し、人生で使える幸運をだいぶ消費してしまったんだった。
少し行くとあるのが、千畳敷。すっかり忘れてたけど、ここも来たな。
その近くにあるのが、ラーメン屋さん。そうだ、ここも来たな。
じゃーせっかくなので、5年ぶりに。和歌山ラーメンすなわち、しょうゆとんこつラーメンを煮玉子つきで。旨いわ。
良いもんばっか食ってるなあ、と思われるかもしれないが、こういう「ちゃんとした食事」は日に一回もしくは零回である。
他は質素に済ませているのだ、貧乏旅人だからね。庶民にできる範囲の贅沢さ。
いくつか温泉があるので、シュールな感じの、寂れた感じのところへ。
しかしお湯の加減で、今日は家族風呂のみ営業とのこと。じゃ仕方ない。
もう一ヶ所あたるも、石鹸等は使えない、入湯のみの露天だった。潔癖症では無いけど、汚れは落としたいしな。
ならば、この辺は違うということか。先へ進むと、静かな国道沿いに小さな温泉郷が。廃業してしまったところもあるものの、
ひっそりと佇む、昔ながらのホテルは営業している。日帰り入浴と掲げてあったので、入ってみることに。
正解だった。洗い場4つで内湯のみの小さいお風呂だが、海を眺めることができる。そして僕以外に利用者はいない。
お湯は、ややぬるぬる。他にも、よもぎ・薬草・木酢液、の各湯が用意されていた。
自分は、ふつうのだけ入れれば充分満足だけど。これは最高。
温泉ばっか入ってるなあ、と思われるかもしれないが、日帰り利用ならせいぜい600円前後だ。
庶民にできる範囲の贅沢さ。
その昔、シラサギが傷を癒やしているのを和尚が発見。温泉の始まりとなったのだという。
こういう言い伝えが、各地にあるからおもしろい。伝承に興味のある方は、お読みいただければ。
火山の無い地域だが、温泉が存在する。
海プレートが沈み込むときに熱水が発生し、温泉をつくると考えられているそうだ。
地学に興味のある方は、お読みいただければ。
気分も上がったので、こちらもひっそりと営業している、向かいの商店へ。
キンキンに冷えてやがる500mlの缶ビールを購入した。たまには良いだろう。
ちょっと好きになった地域には、少しくらい貢献したいしな。たかだか3,000ペリカくらいで偉そうな口を利くなという話だが。
そしてすぐそばに、これまたひっそりと道の駅があるのだ。もはや、ここに滞在するという選択肢しか無い。
[大体の走行ルート] ※実際の運転とは必ずしも一致しない
【走行距離:206km/Total:14,008km】
6月28日(水)
和歌山県および本州の最南端にあたる、串本(くしもと)町へ。更に橋を渡った先の、大島へ。
おっp…じゃなくて、ナザール・ボンジュックというトルコのお守り。
メデューサの目といわれていて、他人の邪(よこしま)な目や悪意を撥ねつけ、災厄から守ってくれるのだ。
と、書いてある。文化に興味のある方は、お読みいただければ。
しっかりと整備された遊歩道を歩いていくと、
トルコ記念館があり、
慰霊碑がある。これは明治中期に起きた、エルトゥールル号遭難事件のもの。
死亡・行方不明者が587名にも上った一方、救出された69名は、当時の住民たちによって介抱された。
トルコが親日国だといわれる由縁であり、また両国の友好が始まった地ともいえるのが、この地域であるというわけだ。
正直ぼんやりとしか知らなかった事実だけど、こうして現地を訪れることで改めて勉強になる。
ムスタファ・ケマル・アタテュルク。祖国解放の指導者として活躍した英雄で、トルコ共和国の初代大統領だ。
先端にあるのが、樫野埼(かしのざき)灯台と、灯台守の旧宿舎。
エルトゥールル号事件の際には、遭難者が断崖絶壁を登り、ここに辿り着いたらしい。
階段を上がり、海を眺めることができる。
このあたりは、非常に興味深いところだった。
メジャーな観光名所よりこういうマイナーな、というと失礼かもしれないが、スポットの方がおもしろい。
本土側へ戻って少し行くと、橋杭岩(はしぐいいわ)とかいうのが。さっきの大島まで、大小40ほどの岩が並んでいる。
むかし弘法大師と天の邪鬼が、一晩で橋を架けられるか賭けをした。結果、橋の杭だけ残ったのだそうだ。
伝説に興味のある方は、お調べいただければ。
海沿いを北東へ走り、太地(たいじ)町。ここは古くから、捕鯨で知られている町だ。
クジラ、たぶん食べたことないんだよな。ならば、せっかくだ。くじら料理専門のお店に入ってみる。
シンプルに、刺身定食をいただく。当然お値段は安くないものの、ここまで来たら奮発するしかあるまい。
ミンククジラと別のクジラと、それぞれの身や尾の部分。他に、舌をつかったお吸い物など。
上品な味わいで、おいしかった。
一般的な魚の刺身と比べてどう違うのか、僕の低俗な味覚から判じ形容するのは、ちょっと難儀だけれど。
あとどうしても気になったので、もう一ヶ所のお店で鯨の串カツを。
一般的な肉のカツと比べてどう違うのか、僕の以下略。でもやや弾力があって、旨みが口中に広がって、おいしかった。
捕鯨に関しては、国際的に論争や過激行動も起こっている。
伝統や歴史や生活環境が違えば考え方も違うから、まあ一筋縄にはいかないよね。
手前が関わっている狩猟や有害獣駆除にも、通ずるものがあるな。
三重県に突入した。ここ紀宝(きほう)町は、ウミガメが産卵に来る場所だという。
道の駅には、ミニ水族館。大きなウミガメが5頭ほど泳いでいた。ちゃんと映ってないけど。
小ガメも。子ガメか。餌を買うと、与えることができるらしい。
わーかわいいと思うか、こんな狭い世界に閉じ込められて可哀想にと思うか、これにしても考え方は人それぞれ。
山道に入り込み、小さな港町や小さな山あいの集落を越え、
今日も終わっていく。
[大体の走行ルート] ※実際の運転とは必ずしも一致しない
【走行距離:258km/Total:14,266km】
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