愛媛県を、山から海の方へ向かう。
道の駅に、また鬼。昨日の母鬼に抱かれていた赤子の、後の姿であるらしい。
まじか。あんな可愛かったのが、こんな豪傑に。人って変わるもんだね。鬼だけど。
さようなら愛媛。そして高知県へ突入。
雲ひとつ無い、サニーな天候だ。道路脇の気温表示も、28℃になっていた。
梅雨前線も、どこぞの旅人と一緒で仕事をしていないようである。
んー、今までの海も良かったが、太平洋はまた広大で美しい。
潮の薫りもちょっと違う気がするな。まあ気のせいだろうが。
立ち寄った道の駅。やってるのかやってないのか一見すると分からなかったが、やってた。
「素敵な服ですね」。レジのお母さんが、和柄の身なりに興味を示してくれる。
旅してる人を捉まえては話を聞いているのだそうで、しばしお喋り。平日の日中で、お客さんもいなかったのだ。
おもしろい方で、楽しかった。
足摺岬を訪れてみる。おや、その御後ろ姿は。
万次郎さんじゃないすか。この人の生涯は、実におもしろい。
漁に出て遭難して無人島に漂流して拾われてアメリカ暮らしをして、日本に戻って激動の御一新前後に活躍して。
いや好きだわ。憧れるよね。
木々のアーチなんて、なかなか小洒落た遊歩道を少し行くと、
すぐに灯台がある。
海。
5分くらいのところに、展望台。
おー、こっちからなら、灯台と岩礁とセットで拝めるわけだ。
で、更に5分くらいのところ。やたら細い小路など歩くと、天狗の鼻なるスポットが。
おー、こっちからなら、手前の崖もセットで拝めるわけだ。ここからの眺めが、やはり一番かも。
では先へ。この県道も、なかなか良いもんだ。
山の緑を前後左右に見ながら、
四万十市。広大な四万十川が、滔々と流れている。
そういえば、よく見たら400,000じゃないんだ、40,010なんだね。どうでもいいけど。
市街は、けっこう道が狭い。
この川には、47もの沈下橋があるそうだ。増水時に、あえて橋が沈むようになっているやつである。
ちょうど、全長が一番らしい橋が。おー本当だ、欄干が無い。
おもしろいね。
せっかくなので、車で渡って帰ってくる。こわー。万がいち落ちても重傷には至らなそうだけど、落ちたくない。
肉そば、というか肉ラーメンで腹を満たし、
温泉で体を清める。
[大体の走行ルート] ※実際の運転とは必ずしも一致しない
【走行距離:276km/Total:11,411km】
6月16日(金)
ぶしゅかん。かぼす・すだち等の仲間らしい。爽やかな酸味で、おいしい。
こういった、訪れた地域のちょっとしたものを味わってみるのも楽しみの一つである。
ほうじ茶、好きなんだな。小さい頃から、祖父母宅を訪れるといつも出してくれてたからだ。
高知県の、横方向でいうとほぼ真ん中あたり、穏やかな県道を走っていると、
ちょっとした休憩スペース。そして静かに太平洋を見つめていたのが、
瑞山先生じゃないすか。武市半平太、土佐勤王党の盟主だ。
尊王攘夷を成し遂げ、投獄され、最後には切腹を命ぜられる。オトコだよね。
高知市まで来る。車を停め、しばらく歩いて桂浜へ行ってみるか。
しかし、思った以上に距離があった。地図を見誤ったようだが、まあ運動も必要なので別に良い。
こっちの浜からは行けなかったし。でも歩道が高いところへ上がっていくと、眺めが良い。
遊歩道を抜け、
ようやく桂浜。そして小高いところから日本の夜明けを見つめているのが、
龍馬どのじゃないすか。日本史上でたぶん人気ナンバーワンの、幕末の英雄。像は、けっこう大きい。
ちなみにどうでもいいことなのだが、僕が小学生のころ、ある同級生がこんなことを言っていた。
「坂本龍馬って可哀想だよね、自分の誕生日に殺されたんだもんね。♪ハッピバースデー、グサッ♪ってことでしょ」。
色々と間違っているが。いまでも、思い出すたびに笑ってしまう。
歩いて戻る。いい汗かくな。
ガソリンスタンドの跡を、カフェとして活用しているところがあった。なるほど、その発想は無かった。おもしろい。
市街と郊外と、ぶらぶら走ってみて、
かわいらしい路面電車とすれ違ってみて、
日が暮れていく。
[大体の走行ルート] ※実際の運転とは必ずしも一致しない
【走行距離:190km/Total:11,601km】
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