すなわち自転車旅行者が野営をしていた。
今朝になって身支度をしていたので、声をかけようか否か、逡巡。ヘタレなので。
でも、寝床が一緒だったのも多生の縁だ。話しかけてみる。
女性と男性、それぞれ日本一周の旅をしているという。
カップルで始めたわけでは無く、道中で出逢い、方向が同じなので一緒に走っているそうだ。そういうこともあるのだな。
走った国は違えどいちおう経験者としては、応援したくなる。
しばしお喋りさせてもらい、お気をつけて頑張ってと言って別れた。
僕のときは、ちょっとかけられた一言でも力になった。今回も、そうなっていたら嬉しいのだが。
見えていないけど、兵庫県に突入。ここより以西の県は、初めて足を踏み入れていくこととなる。
中学校の修学旅行で京都奈良を訪れたが、そこから先は行ったことが無かったのだ。
言うなれば、ここからが旅の本番。楽しみである。
地図でたまたま見つけた、玄武洞(げんぶどう)なるところへ行ってみる。僕が無知だっただけで、有名なのかな。
昨日の記事でも触れた柱状節理がみられる洞窟で、国の天然記念物らしい。
いくつか存在する洞はそれぞれ、俗にいう四神(しじん)の名が付けられているそうだ。見てみよう。
まずは北朱雀洞と、
すぐ横の南朱雀洞。だいぶ小ぢんまりとしているが、その様を近くに拝めるのが良い。
なるほど、鳳凰の尾や羽根に見えないこともない。
続いて白虎洞。少し大きくなった。
なるほど、虎の模様に見えないこともない。
次が玄武洞。けっこう大きい。
なるほど、玄武すなわち、亀と蛇に見えないこともない。
というか、そう見えたのが名前の由来であるようだ。
というか、玄武岩という名がそもそも、この玄武洞に由来しているのか。へえ知らなかった、おもしろい。
そして待ってました、青龍洞。これが一番の大きさを誇る。
なるほど、天へ昇っていく龍の姿に見えないこともない。
人の手でなく、自然に形づくられた六角形。すごいね。
一つひとつの洞と、それらを形成する石、手付かずのままの植物など、じっくりと観賞した。
こういうのはいつまででも見ていられるが、おいとまする。
日本人の考えることは、ちいとよく分からないが。
周りは、ふつうの田舎。山と田園風景が和む。
初来訪の県で、さっそく良いものを観たな。先へ行こう。
山道に、
海沿いに、
小さな町にと過ぎ、もう兵庫県を抜けてしまう。
ただ陸路である以上、ここはまた戻ってくる県。今度は南側を走るから、まあ待っててくれソルジャーウェアハウス。
鳥取県に入った。
鳥取駅と県庁を結ぶ本通り。休日の日中だというのに、ばかに静かである。
人口最少の県とはいえ、そこまで人がいないことも無いと思うのだが。みんなどこに行っているのだろうか。
地元の食堂で、腹ごしらえをすることに。
素ラーメンというのがソウルフードらしいので、
そのハーフサイズを。
あとメニューのいちばん前にあった、きつね丼。想像通り だが、おあげの載ったどんぶりである。
どちらもダシが利いており、素朴な味わいで旨かった。
こんな看板を見つけた。コワーキングスペース、Wi-Fiがつかえるところだ。入ってみよう。
ブログの更新が五日ぶんほど滞っているので、そろそろ作業をしなければと思っていたのだ。
僕のパソコンやケータイは、古かったり一般的な契約で無かったりするため、
某珈琲店や某ハンバーガーチェーン店に行っても、基本的にすんなりとは繋げられない。
なので、こうした場所は大変に助かる。というか最初から、こうした場所をアテにすれば良かったのか。
今後、旅の合間のブログアップに、こうした場所が活躍してくれそうである。
他に利用者もおらず、静かな環境。
目の前の鳥取県庁と、道を歩く鳥取県民を眺めながらカタカタするのであった。鳥取の人、ちゃんといたわ。
太陽が今日の営業を終了しようかという頃になって、ようやく車で走り出す。
鳥取といえば、らっきょうも有名だ。広がる畑のあいだを抜けて、
鳥取といえば、何を差し置いても鳥取砂丘。
日中に来たところで、土曜日だし観光客だらけだったろう。何よりこの日は暑かったので、汗だくになっていたはず。
海風と陸風の合間の時間帯で、風も凪いでいる。砂が目に飛び込んで、痛い思いもせずに済むし。正解だろう。
けっこう広い。夕焼けの写真を撮りに来てるらしい人たちが、ゴマ粒のようだ。
砂紋とか風紋とか呼ばれる、風の描くアート。美しい。
誰か埋まってる。救護義務は無いよな。
所々に、現在地を示す座標が立っている。
中学生が命を奪い合う話に出てくる地図みたいだ。
海まで、歩いて10分くらいかかりそうな幅がある。
砂だけ撮ると、遠近感が分からなくなってくる。
鳥取砂丘気象観測システムだって。
のったりしていたら、いよいよ日が暮れてきた。暗くなって遭難するとヤバいから、脱出。
本当はもう一ヶ所、行っておこうと思ったところがあるのだが、明日にしよう。
けっこう汗もかいたので、お風呂を優先。砂丘からそう遠くない温泉に、入館時間ギリギリで滑り込む。
洗い場は5つだけで、内湯のみ。しかし湯船は小さくもない。
日中なら海が見えるっぽいけど、さっき観たし。先客も一人またひとりと上がり、最後は自分だけでゆっくり。
鳥取といえば、二十世紀梨も有名だ。シャーベットで、火照った身体をクールダウン。
しばらく走って、道の駅へ。
ちょっと車の出入りが多いところだが、まあこういうところも慣れておこう。
[大体の走行ルート] ※大雑把に示しているため、実際の運転とは必ずしも一致しない
【走行距離:186km/Total:5,813km】
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